光度 (天文学)
読み:こうど
外語:luminosity
天体
が、単位時間あたりに放射するエネルギー量。天体の明るさを表わす物理量の単位として使われる。
目次
概要
特徴
光度と輝度
輝度と等級(見かけの明るさ)
概要
単位はSIでは
W
を使う。古くはCGS単位系でerg/sで表現された。
ただこれでは分かりにくいことから、
太陽光度
L
SUN
を単位に使うことも珍しくない。
特徴
光度と輝度
恒星は、ほぼ球と仮定すると360度全方向にエネルギーを放射する。
それを地球から観測すると考えると、そのうち地球方向のみに到達するエネルギーのみが観測できる。つまり地球から見える球面(概ね全球の半分くらい)が観測でき、地球から向こう側に放射されているエネルギーは観測できない、ということになる。
この時、放射される全てのエネルギー光度(luminosity)に対し、地球側に向く面に放射されるエネルギーを輝度(brightness)と呼んで区別する。
b=輝度、L=光度、A=地球から見た恒星の球の面積とした場合、次の式が成り立つ。
b =
L
/
A
地球からのみかけではなく、その天体が放つ全エネルギー量を考える場合には、輝度ではなく光度と表現する必要があることが分かる。
輝度と等級(見かけの明るさ)
光は距離で減衰し、到達するエネルギー量は距離の2乗に反比例する。更に、途中に星間ガスなどがあると、そこでもまた減衰が起こる。
こうして地球に届いた見の光の強さ、すなわち星の見かけの明るさ(観測される輝度)を対数スケールで表現したものが
等級
である。この見た目の明るさ(観測される輝度)と、実際の星の明るさ(光度および輝度)には相関がない。
地球からのみかけではなく、その天体が放つ全エネルギー量を考える場合には、等級ではなく光度で考える必要がある。
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