Trinity
読み:トリニティ
外語:Trinity

 AMD Fusion APUのうち、第2世代AシリーズAPUの開発コードネーム。メインストリーム向けなどの高性能シリーズ。
目次

概要

仕様
 ※ 1モジュール=2コア

沿革

特徴

需要
 省電力とパフォーマンスを両立させたプロセッサーで、Llanoの後継となる。
 メインストリーム向けもモバイル向けも「Aシリーズ」である。
 Webを眺めながら音楽を聴く、といった二つの動作を同時にする一般的な需要にも充分なパフォーマンスを持っている。

機能
 FMA3に対応した。
 BulldozerはIntelがキャンセルしたFMA4を搭載した。TrinityはFMA4に加えてFMA3にも対応する。

技術

パッケージ
 GLOBALFOUNDRIESの32nm SOIプロセスルールで製造されている。
 ダイサイズは246mm2、トランジスタ数は13億300万とされている。

GPU
 GPUが内蔵されるのはFusion APUとして共通の仕様だが、TrinityからはGPUコアがRadeon HD 6000系から同7000系に変更され、これによりGPUの仕様も変わった。
 従来のAMDのGPUは、Radeon HD 2900(R600)以来長く、5ウェイのVLIW命令を採用していた。積和算ユニット5パイプと分岐命令を合わせて計6命令スロットを特徴とし、うち積和算ユニットの一つはスペシャルファンクションユニット(SFU)が搭載されていた。つまり最大で5個の単精度FP積和算が実行可能な仕様ではあったが、現実には5並列が得られる率は低く、全体の稼働率は低かった。
 そこでTrinityからは仕様変更、4個の積和算ユニットだけのシンプルな構成とした。スペシャルファンクションユニット(SFU)は4個中3個の命令イシュースロットを使うようにしたほか、従来はSFUが実行していた三角関数は積和算ユニット側に機能が実装された。
 これで最大で4個の単精度FP積和算が実行可能というのは見た目には性能低下のようだが、実際には、命令の並列性は20%下がるがスレッドの並列性は20%の向上が見込める。このため、全体の稼働率が高まって性能の向上となっている。また3個の積和演算ユニットを連携させて1個の超越関数を実行できる。

製品

デスクトップ向け
 製品は、以下の6種類がある(→の右側はTurbo CORE時の周波数)。
 末尾Kは倍率ロックフリー版(いわゆるBlack Edition)。

モバイル向け
 製品は、以下の5種類がある(→の右側はTurbo CORE時の周波数)。
 xx00はDDR3-1600対応、xx55はDDR3-1333までの対応である。

関係
 (先代)LlanoTrinityRichland(後継)

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