SRB-A改良型
読み:エスアービーエイ-かいりょうがた
外語:SRB-A: Solid Rocket Booster-A

 固体ロケットブースターA改良型。SRB-Aの改良型で、H-IIAロケットの7号機から13号機までで使用された。国産で、開発はIHIエアロスペースである。
目次

仕様

主要諸元
 推進剤にポリブタジエン系推進薬HTPBコンポジットを使用する大型固体燃料ロケットで、H-IIAロケットの第一段(LE-7A)に連結して使用する。

性能
 使用するごとに仕様差が存在するらしい。幾つかの資料の数値を統合すると次の通り。
 高圧燃焼モータと長秒時燃焼モータが用意されている模様である。

特徴
 2003(平成15)年11月にH-IIAロケット6号機の打ち上げでSRB-Aの分離失敗事故が発生した。
 ノズルの改良が必要となり、開発中だったSRB-A2を踏襲し、信頼性向上を目的として開発された。ノズル形状は、SRB-A2と同じく、コニカルノズルからベルノズルに変更し、スロート出口径を拡大し、局所エロージョン対策、スロート出口圧力の低減を実現した。
 また性能よりも信頼性を高めるため、推力を落とし燃焼時間を長くするという、余裕を持たせた設計に変えた。
 また、SRB-A分離失敗の直接的原因は、何らかの理由で分離用の配線を焼き切ってしまったと考えられたため、配線位置の変更なども施されている。

資料

現状の性能
 JAXAが2005(平成17)年1月12日に種子島宇宙センター固体ロケット試験場において実施した「SRB-A改良型」の認定型モータ地上燃焼試験(その2)による、実験結果は次のとおり。

実験条件

実験結果
 下記規格値は、真空比推力に対するものである。

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