IOD
読み:アイオウディー
外語:IOD: I/O Die

 Zenマイクロアーキテクチャーにおける入出力回路を搭載したダイのことで、Zen 2以降から採用された。
目次

概要
 Zen 2では、CPUとI/OのChipsetを組み合わせられる設計となっていて、CPUコアを内蔵したダイが「CCD」、入出力回路を搭載したダイが「IOD(I/O Die)」と呼ばれる。
 CPUコアはグレードに応じて複数の枚数を搭載するが、IODは原則として1個である。ただし、サーバー用とのIODと、その廉価版に相当するcIOD(Client I/O Die)が用意されている。

特徴

インターコネクト
 CCDとIOD間は、GMI(Global Memory Interconnect)またはIFOP(Infinity Fabric On-Package)と呼ばれるダイ間インターコネクトで接続されている。名前は複数あるが、同じものを指している。
 Zen/Zen+世代ではGMI、Zen 2世代ではGMI2とされている。

Data Fabric
 Zen 2では、同じCCD(同一ダイ)上のCCX間の通信も、直接ダイ内で完結するのではなく、GMIによってIODのData Fabric経由で通信を実施しているようである。
 結果として、異なるCCXを跨ぐ処理やメモリーアクセス等が頻発すると必然的にIODとの通信が発生し速度は低下する。これを避けるために、Windows 10ではMay 2019 UpdateからTopology Awarenessと呼ばれる機能が搭載され、あるスレッドから別のスレッドを生成する場合、極力同じOCXで動かすようにスレッドを生成するように調整する機能である。必要な場合は通信が生じることを承知した上で、各CPUコアに処理を分散させることもできる。

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