IGBT
読み:アイジービーティー
外語:IGBT: Insulated Gate Bipolar Transistor
電力用半導体素子の一つ。絶縁ゲートバイポーラトランジスタ。MOSFETとバイポーラトランジスタを組み合わせたような内部構造をもち、同じく電力用半導体素子であるパワーMOSFETと類似した特性を持つ。主にスイッチング用素子として使われる。
概要
電子だけでなく、正孔によっても電流が流れることで低オン抵抗を実現したパワートランジスタである。
弱点は、注入された正孔の蓄積時間のために高速動作ができず、スイッチング損失が大きいことが挙げられる。
特徴
パワーMOSFETの場合は高耐圧品ほど内部抵抗が高く電力損失が多くなるという特性があるが、IGBTは動作速度こそパワーMOSFETよりも若干遅いものの、高電圧動作時にも低損失で、制御回路が(パワーMOSFETと同様に)簡単なもので済むという特徴がある。
低出力品はIH(誘導加熱)炊飯器などで高周波磁界を発生させる為のスイッチ用素子として、高出力品は電車でのVVVFインバーター用のスイッチ用素子として使われる。
鉄道ではGTOに代わる素子として利用されていて、GTOと比較して静かであり、また制御回路が小さくて済むため高周波化との相乗作用で周辺回路を含む装置全体を小型軽量化できるという利点があるが、素子の動作中にAMラジオへ雑音が入るという欠点があり、対策が急務となっている。
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