しし座方向に約131億光年の距離で起きたγ線バースト。発見時、観測史上最遠でのγ線バーストだった。
- 座標(2000年分点)
- 赤経: 09h 55m 33.19s (SIMBAD)
- 赤緯: +18°08′57.7″ (SIMBAD)
- 銀経: 215.93506 (SIMBAD)
- 銀緯: +48.64969 (SIMBAD)
- 所属
- 距離
- 赤方偏移: z=8.2
- 光が届くまでの時間: 約131億年 (z=8.2から計算)
- 実際の距離: 約301億光年 (z=8.2から計算)
- 実視等級(V): (該当資料なし)
爆発前の天体の資料なし。
- 視線速度(RV)=後退速度
- 292791km/s(252971.4km/cBeat) (SIMBAD)
- みかけの後退速度: 292791.23km/s(252971.6km/cBeat) (z=8.2から計算)
- 実際の後退速度: 652196.13km/s(563497.5km/cBeat) (z=8.2から計算)
2009(平成21)年4月23日16:55:19(JST)(@371)に、米国のγ線天文衛星スイフトが発見し世界中の研究者に連絡、国立天文台は連絡から2時間半後に観測を開始した。
岡山天体物理観測所(岡山県浅口市)の口径1.88メートル望遠鏡で残光観測に成功し、その距離はz=8.2(地球から約131億光年)と判明した。
2012(平成24)年現在、観測史上最遠でのγ線バーストである。
なお、それ以前の記録は2005(平成17)年9月4日10:51(@118)にスイフトが発見したGRB 050904が最遠で、すばる望遠鏡によってz=6.295(128億光年)という正確な距離が求められていた。
GRB 090423自体の赤方偏移量(距離)は、発見時点でz=9、その後z=8.0に訂正され、その後幾度かの変遷の後、現在はz=8.2(資料により8.26や8.3もある)が使われている。
この記録は、僅か6日後、2009(平成21)年4月29日に発見されたGRB 090429Bによって破られた。GRB 090429Bはz=9.4で、見かけの距離は132億光年、実距離は307億光年である。
しかしGRB 090429Bの赤方偏移量が確定したのは発見より1年以上後のことであり、それまではGRB 090423が暫定一位の座にいた。
関連するリンク
GRB 090423 -- gamma-ray Burst @ SIMBAD用語の所属
しし座
γ線バースト