GRB 090423
読み:じーあーるびー-ぜろきゅうぜろよんにーさん
外語:GRB 090423

 しし座方向に約131億光年の距離で起きたγ線バースト。発見時、観測史上最遠でのγ線バーストだった。
目次

情報

基本情報

物理的情報
 爆発前の天体の資料なし。

観測情報

特徴

発見
 2009(平成21)年4月23日16:55:19(JST)(@371)に、米国のγ線天文衛星スイフトが発見し世界中の研究者に連絡、国立天文台は連絡から2時間半後に観測を開始した。
 岡山天体物理観測所(岡山県浅口市)の口径1.88メートル望遠鏡で残光観測に成功し、その距離はz=8.2(地球から約131億光年)と判明した。

最遠のγ線バースト
 2012(平成24)年現在、観測史上最遠でのγ線バーストである。
 なお、それ以前の記録は2005(平成17)年9月4日10:51(@118)にスイフトが発見したGRB 050904が最遠で、すばる望遠鏡によってz=6.295(128億光年)という正確な距離が求められていた。
 GRB 090423自体の赤方偏移量(距離)は、発見時点でz=9、その後z=8.0に訂正され、その後幾度かの変遷の後、現在はz=8.2(資料により8.26や8.3もある)が使われている。

6日天下
 この記録は、僅か6日後、2009(平成21)年4月29日に発見されたGRB 090429Bによって破られた。GRB 090429Bはz=9.4で、見かけの距離は132億光年、実距離は307億光年である。
 しかしGRB 090429Bの赤方偏移量が確定したのは発見より1年以上後のことであり、それまではGRB 090423が暫定一位の座にいた。

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