解熱鎮痛消炎剤
読み:げねつ-ちんつう-しょうえんざい
解熱、鎮痛、消炎作用を持った薬剤。風邪薬としても使われる薬剤の一分野。
概要
日本標準商品分類番号における薬剤分類で、「114 解熱鎮痛消炎剤」として分類されている薬剤である。
- 中分類87‐医薬品および関連製品
- 1 神経系及び感覚器官用医薬品
- 11 中枢神経系用薬
- 114 解熱鎮痛消炎剤
- 1141 アニリン系製剤 ; メフェナム酸、フルフェナム酸等
- 1142 ベンジダミン製剤
- 1143 サリチル酸系製剤 ; アスピリン等
- 1144 ピラゾロン系製剤 ; アンチピリン、スルピリン等
- 1145 インドメタシン製剤
- 1146 ピラビタール系類複合体製剤
- 1147 フェニル酢酸系製剤
- 1148 塩基性消炎鎮痛剤
- 1149 その他の解熱鎮痛消炎剤
- 119 その他の中枢神経系用薬
熱を下げ、炎症を抑え、頭痛や筋肉痛・関節痛・神経痛など様々な痛みを緩和させる働きがある。
三種類の目的のうちどの効果が強いか弱いか等により、「鎮痛剤」や「解熱鎮痛剤」など、様々な呼び分け、表記揺れが存在する。
なお、神経障害性疼痛などに使われるファイザーのリリカ(一般名プレガバリン)は、使用目的は鎮痛剤であるが「119 その他の中枢神経系用薬」の分類である。
特徴
段階
目的に応じて様々な種類があるが、その殆どはNSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)と呼ばれるものである。NSAIDsが効きにくい神経痛などには、他の種類の鎮痛剤が使われることもある。
がんの痛みに対しては「WHO方式がん疼痛治療法」という指針があり、痛みの強さに応じて3段階が設定されている。
- 第1段階(軽い痛み) ‐ NSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)
- 第2段階(中等度の痛み) ‐ 弱オピオイド (コデインなど)
- 第3段階(強度の痛み) ‐ 強オピオイド (モルヒネなど)
NSAIDsとオピオイドは作用機序が異なるため、併用することもある。
種類
主要なものは次の通り(順不同)。NSAIDsの詳細についてはNSAIDsの項を参照のこと。
- NSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)
- サリチル酸系 (アスピリン)
- フェナム酸系
- 酢酸系
- インドメタシン系(アリール酢酸系)
- フェニル酢酸系(アントラニル酸系)
- その他
- ピラノ酢酸系
- プロピオン酸系
- オキシカム系
- コキシブ系(COX-2選択的阻害薬)
- スルホンアミド系
- 塩基性
- ピリン系(ピラゾロン系)
- 非ピリン系(アリニン系)
- オピオイド系(麻薬)
- 弱オピオイド
- 強オピオイド
- モルヒネ
- メサドン
- ヒドロモルフォン
- オキシコドン
- レボルファノール
- ペチジン塩酸塩
- ブプレノルフィン塩酸塩
- 下行性疼痛抑制系賦活型疼痛治療剤 (ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液)
再検索