胚性幹細胞
読み:はいせい-かんさいぼう
外語:ES cells:Embryonic Stem cells
動物受精卵の初期胚より取り出された幹細胞のこと。通称は「ES細胞」。
概要
この細胞は、動物の生体外にて、理論上全ての細胞に分化させることができるほか、ほぼ無限にを未分化のままで増殖させることができる。
この細胞は、受精後5〜6日目の胚盤胞から取り出され、培養される。
人体から取り出す細胞とは異なり実験室内で無限に増殖させられるため、治療用として研究が進められている。このまま使用すると免疫的な拒絶反応が避けられないが、将来的には免疫に関する遺伝子の操作や、患者の遺伝情報を持った胚を作ってES細胞を取り出す、なども想定されている。
問題
ES細胞を取り出すためには、やがて人間になる受精卵を破壊する必要がある。このため倫理的な問題から議論を呼んでいる。
また倫理などを無視したとしても、卵子の供給は限られるため、他の方法も合わせて研究が進められた。現在最も注目されている代替は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)である。
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