精巣
読み:せいそう
外語:testicle

 雄性生殖器で、動物の雄が精子を産生するための器官。
目次

概要
 雌性の卵巣に対して精巣というが、哺乳類の精巣は卵形をしており、左右に一対ある。このため睾丸(こうがん)とも呼ばれる。俗称、金玉。
 陰茎肛門の間に位置し、袋状の器官「陰嚢」に包まれている。

特徴

機能
 精巣には、アンドロゲン(男性ホルモン)を分泌する役割と、精子を造る役割がある。
 おのおの別の細胞によって行なわれており、男性ホルモンはライディヒ細胞で産生され、精子は精母(せいぼ)細胞をもとにして造られる。

構造
 50cm程度の長さの精細管が約200本集まり片方の精巣を構成する
 精細管は思春期までは中が詰まっていて精子を作らないが、思春期になると精子を作り始める。

精子
 1日で5000万個から1億個程度の精子が作られるとされている。
 精子は、次のようして発育する。
  1. 精祖細胞(精原細胞) spg=spermatogonium
  2. 精母細胞(第1次精母細胞) psc=primary spermatocyte
  3. 精娘細胞(第2次精母細胞) spt=secondary spermatocyte
  4. 精細胞(精子細胞) spm=spermatid
  5. 精子
 これら細胞は、セルトリ細胞と呼ばれる養育細胞に接し、栄養が供給されている。

流れ
 精巣は200あまりの小葉に分かれており、各小葉には1から数本の曲精細管がある。精子は、この曲精細管で造られる。
 精子は、精細管壁の精上皮から生じた精祖細胞に端を発し、成熟して精子となる。
 曲精細管の精子は直精細管を通り精巣網に移動する。ここから十数本の精巣輸出管を通って精巣上体に入る。
 精子は精巣上体で熟成され、その後は精管を通り、射精管、前立腺、と流れていく。
 つまり精子の流れは、曲精細管→直精細管→精巣網→精巣輸出管→精巣上体→精管→射精管→前立腺→尿道、となる。

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