目
読み:め
外語:eye
脊椎動物が持つ、光を感知する器官で、視覚を司る。眼とも。
概要
人間の目は、大きく「眼球」と「視神経」と(まぶたなどの)「付属器官」からなり、眼球が収まる穴を「眼窩」(がんか)という。
眼球は、外から網膜、脈絡膜、角膜または角膜という三層の膜に包まれており、中に水晶体や硝子体などが収まっている。
特徴
人間の目を構成する構造は、次の通りである(順不同)。
- 角膜 目の正面部分を覆う膜。
外から、角膜上皮層、ボーマン膜、角膜実質層、デスメ層、角膜内皮細胞の5層構造となっている。
- 結膜 目の白目の表面やまぶたの内側を覆う膜。
- 前房 角膜と虹彩の前面の間。
- 虹彩 (こうさい) 角膜と水晶体の間にある薄い膜で、瞳孔の大きさを変化させて光の量を調節する機能を持つ。カメラでたとえると絞りに相当する。
- 瞳孔 虹彩の中央にある、円形の穴。ここから光が入る。
- 毛様体 (もうようたい) 毛様体筋という筋肉を含む組織。水晶体の厚みを変えてピント合わせをする機能を持つ。
また、眼球を満たす房水という液体を分泌する機能を持つ。
- 水晶体 目のレンズの働きをする組織。毛様体を使って厚みを変え、網膜に映す像を調節する。
白内障とは、この水晶体が濁る疾患である。
- 後房 虹彩の後面と水晶体の間、および水晶体の後面と硝子体の間。
- 硝子体 (しょうしたい) 眼球の大部分を占める、無色透明な組織。眼球の形状を保つためにある。
- 強膜 眼球の外側を覆う3層の膜の一番外側で、白く硬い膜。俗に白目と呼ばれる。
- 脈絡膜 眼球の外側を覆う3層の膜の中間で、強膜の内側となる、黒い膜。虹彩と共に、余分な光が入り込まないようにする。
- 網膜 眼球の外側を覆う3層の膜の一番内側。錐体細胞と桿体細胞という視細胞があり、ここで光や色を感じ取る。
- 黄班 眼底の中心部。
- 中心窩 (ちゅうしんか) 眼底の黄班部の中心。網膜中で最も視力が敏感な箇所。
- ぶどう膜 虹彩、毛様体、脈絡膜の三部分の総称で、眼球を包み込む膜。
- 視神経 網膜で得られた光の情報を脳に伝える神経。
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