有機EL
読み:ゆうきイーエル
外語:organic electro luminescence
発光体に有機物を使ったEL。蛍が光る原理から着想を得たELで、発光体には一般にジアミン類が使われる。
概要
基板に真空蒸着法などで薄膜状に有機物の発光体を付け、そこに5〜10V程度の直流電圧をかけて使用する。有機ELは半導体であることから、有機発光ダイオード(OLED)などとも呼ばれる。
なお、原理は蛍の発光が参考になっているとされるが、実際の発光機序は違う。
有機ELは電気で発光するが、蛍はATPのエネルギーで発光する。具体的には、蛍の場合はルシフェリンという発光物質が、ATPのエネルギーとルシフェラーゼという発光酵素の働きにより、酵素と化学反応を起こして発光している。
特徴
利点
無機ELと比較し、低電圧の直流電流で稼働する点が大きな特徴である。また無機ELよりもカラー化が容易で、早くからカラー化を実現した。
これで作られた有機ELディスプレイはカードのように薄くすることができ、曲げたりすることも出来る。
現状
無機ELを使った有機ELディスプレイは、南鮮サムスン製が主流。
これは、元々NECが開発していたものを売却したものが元になっているのではないかと考えられている。
完成度が低いまま売却されたこの技術が元になっているサムスン製の有機ELはガラス基板上に作られるため折り曲げることができない。
これに対してシャープはプラスチック基板を使った曲げられる有機ELディスプレイの量産技術を確立、2012(平成24)年6月1日に試作品を公表、需要を見極めた上で量産化を検討すると発表した。
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