尿流量測定
読み:にょうりゅうりょうそくてい
外語:UFM: uroflowmetry

 膀胱機能を調べる精密検査「ウロダイナミクス検査」(尿流動態検査)の一つで、尿の勢いと排尿に要する時間を測定するもの。
目次

概要
 秒間の排尿量を時間ごとに測定し、グラフ化する検査である。
 検査前から水分を摂るなどしてあらかじめ膀胱内に実際に尿をためておき、超音波検査で充分な尿がたまったと判断された後に、それを出しながら秒間何ml出ているか、などを調べる。
 検査そのものは簡単で、測定器が付けられた専用の便器に排尿するだけである。

特徴

検査
 検査自体は極めて単純である。
 膀胱内圧測定と同時に実施することが多く、そのため二つの検査を交互あるいは同時に実施することもある。
 その場合、あらかじめ溜めておいた尿を出して、普通の尿の出方をみることと、後から注入した生理食塩水を出すこととで二度(あるいはそれ以上)の排尿を実施することになる。
 この検査はあくまでも簡易なスクリーニングテストであり、この結果をもって何かしらの判断をする、ということは難しいと考えられる。

基準
 健康な成人の場合、排尿時間が20秒(23cBeat)〜30秒(35cBeat)程度で、250ml〜600ml程度の尿を出す。
 尿量(ml)を排尿時間(秒)で割れば、平均的な尿流量(ml/秒)が算出できる。
 障害の基準としては、軽度で15ml/秒以下、中程度で10ml/秒以下、重度で5ml/秒以下とされる。
 排尿困難の原因としては、膀胱や筋、神経系等の障害のほか、男性の場合は前立腺肥大症による尿道狭窄などがある。

尿流量
 正常時の尿流量は、排尿開始からすぐに勢いを増し、最大に達してから徐々に減少する山型のグラフを作る。
 しかし排尿障害がある場合はそうはならず、概ね、殆ど同じペースで徐々に出て来るようなグラフを描く。

残尿量
 排尿後は、超音波を使って膀胱内に残った尿の量(残尿)を調べる。
 残尿量は正常時はほぼ0になるが、この量が多いほど排尿障害が強いと見ることができる。

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