実効再生産数
読み:じっこうさいせいさんすう
外語:Rt: effective reproduction number
感染症において、(ある時刻tにおいて、一定の対策下における)一人の感染者による二次感染者数。略号は「Rt」。基本再生産数をリアルタイムに求めたものと言える。
概要
現在流行している感染症が、拡大期にあるのか収束に向かっているのかを評価するための易学指標の一つである。
簡潔には、一人から平均何人にうつしているかという値であるため、1以上で増加傾向、1未満で減少傾向、とみなすことができる。
実効再生産数が低下する要因には、人々がその感染症に対する免疫を持つこと(ワクチン接種など)、行動変容(手洗い、マスクの着用、ソーシャルディスタンスで接触を減らす)などがある。
特徴
厳密なRtの計算は難しいため簡潔な方法で求めることが多く、Rtの推定では、ある時刻における感染者数は全て世代時間前の感染者からうつされたと仮定する。
この方法では、Rtは「新規陽性者数/(世代時間)日前の新規陽性者数」で近似できる。
つまり世代時間を知り、それを固定して比較し続ける必要があるが、武漢肺炎ウイルス感染症(COVID-19)では5日前後(4日〜7日)で固定して求め発表することが多いようである。日本では原則として7日で固定して発表している。
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