大気の窓
読み:たいきのまど

 地球大気は、殆ど全ての帯域の電磁波を遮断し、通さない。しかし二ヶ所だけ電磁波が素通りできる周波数帯があり、この領域のことを窓、大気の窓という。
目次

概要
 二つの窓は、次のものがある。

特徴

可視光の窓
 太陽の光が射し込む様を見れば、地球大気が可視光線を通していることは明らかである。夜には星のような微弱な光を見ることも出来る。
 より正確には、人間が見える帯域(可視光)がたまたま可視光の窓の範囲だったのではなく、可視光の窓だった周波数帯が見えるよう人間の目ができたのである。地球の大気が通して地上に届く光を感じられるように生物が進化し、人間の瞳もこの波長を色として認識できるよう進化した。地球の生物は、地球の環境に合わせて進化してきたのである。
 太陽に限らず天体から放たれる可視光は、地球ではほぼ完全な透明度で観測できるため、古くより人類は可視光で天体観測を行ない、宇宙の神秘に迫ってきた。

電波の窓
 波長1cm以上(周波数30GHz以下)であれば、ほぼ完全な透明度がある。これは、長波以上の長波長帯域から、ミリメートル波(EHF)までの短波長帯域までの範囲である。
 この波長の電波は、地表での利用の他、人工衛星や惑星探査機等との交信にも使われている。
 また、電波観測という宇宙観測も存在する。

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