周波数変換所
読み:しゅうはすうへんかんじょ
外語:frequency converter
変電所の一種で、周波数を変換する設備。
概要
日本の場合、東日本が50Hz、西日本が60Hzとなっていることから、電力不足等が生じたときに、お互いに融通することができない。
そこで、50Hzを60Hzに、または60Hzを50Hzに変える設備が必要になる。これを「周波数変換装置」または「周波数変換設備」といい、こういった変換設備を備えた変電所を周波数変換所という。
特徴
変換所
企業等が必要に応じて変換するものを除くと、主として送電の系統に設置されており、特に、日本の電力会社が使うものは次の3ヶ所がある。
- 電源開発・佐久間周波数変換所(静岡県浜松市佐久間町) 300MW(30万kW)
- 東京電力・新信濃変電所(長野県東筑摩郡朝日村) 600MW(60万kW)
- 中部電力・東清水変電所(静岡県静岡市) 300MW(30万kW)
変換能力
合計で約1.2GW(120万kW、原子炉一機分)の変換能力があり、この周波数変換所を経ることで東西の電気が往来可能になっている。
しかしこれでは不足することから、新信濃変電所は、2020(令和2)年から1.5GW(150万kW)に増強予定で、さらに2.1GW(210万kW)への増強も検討中である。
その他
この他に、電力会社から供給された電気を自発的に変電して使う企業も存在する。
代表例として東海道新幹線がある。電力会社からは、西日本区間は60Hz、東日本区間は50Hzが供給されることになるが、東日本区間では50Hzを60Hzに変換するJR東海の変電所を使うことで、全線で60Hz電化をしている。
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