ボタン電池
読み:ボタン-でんち
外語:button cell

 釦(ぼたん)のような形状をした乾電池のこと。腕時計や玩具など、様々なものに使われている。
 なお、似た形状ながら硬貨状に薄いものはコイン電池と呼ばれる。
目次

種類

材質
 ボタン電池は、その材質によって分類でき、次のようなものがある。それぞれに2文字の記号が付けられている。
 以下は、より薄型のコイン電池であることが多い。
 またかつて存在した水銀電池の記号はNRやMRだった。
 新種の電池が誕生したときは、同様にして「※R」という記号が与えられると思われる。
 具体的な記号の命名方法は次に述べる。

命名法概要
 命名法は複数ある。これらが混在して使われており、もって理解困難な現状を招いている。
 日本国内の規格では、コイン電池と共通の6桁の一意の記号で表わされる。
 6文字以外のもの、例えば「LR43」のような名称はIEC規格など別の命名規約によるものである。

名称の例
 LR41を例にすると、xx41という4桁名はIEC規格である。これは国内規格ではxx736で、7が直径7.9mm、36が厚さ3.6mmであることを表わしている。
 LR43の場合も、同様にxx43という4桁名はIEC規格である。これは国内規格ではxx1142で、11が直径11.6mm、42が厚さ4.2mmであることを表わしている。
 LR44では、同様にxx44という4桁名はIEC規格である。これは国内規格ではxx1154で、11が直径11.6mm、54が厚さ5.4mmであることを表わしている。
 型番で示される寸法はおおざっぱなもので、実際には表示より若干大きめとなる。
 これらの例に従うと、例えば国内でSR1130と言えば、酸化銀電池、円形、直径約11mm、厚さ約3.0mmを意味することになる。

特徴

ボタン電池の入手性
 日本のメーカー製(但し製造は殆どが海外)の高価格なボタン電池はあるが、100円ショップでも多数販売されている。
 参考までに、100円ショップCan☆Doで見かけた電池は次の通り。100円で、×1は1包装に1個入り、×2は1包装に2個入りを意味する。
 これ以外のボタン電池やコイン電池は、100円での入手は難しい可能性が高い。

水銀電池の代替品
 水銀電池(記号NR)は生産を終了している。
 代替品は、概ね次のようになっている。

ボタン電池の用途
 最も安価なアルカリボタン電池(LR)は携帯ゲーム機や電卓、電子体温計など広く使われる。
 酸化銀電池(SR)は電圧が安定していることから腕時計に使われる。
 空気亜鉛電池(PR)は小型ながら大容量であるため、補聴器やポケットベルなどに使われている。

名称一覧(互換性一覧)
 アルカリボタン電池(LR)の場合。基本的に、同じ型番ならメーカーが違っても互換性がある。
 判例: ●販売中、‐製品未確認、※カタログ落ち品(判明分のみ)
寸法(mm)名称製品状況
旧称IEC日本マクセル東芝パナ
6.8×2.1AG1LR60 
7.9×2.6AG2LR59 
7.9×3.6AG3LR41LR41
6.8×2.6AG4LR66LR626
7.9×5.4AG5LR48 
9.5×2.6AG7LR57LR927
11.6×2.1AG8LR55LR1120
9.5×3.6AG9LR45LR936
11.6×3.1AG10LR54LR1130
7.9×2.1AG11LR42 
11.6×4.2AG12LR43LR43
11.6×5.4AG13LR44LR44
 AG※とLR※は、必ずしもサイズが一致していないので注意(例えばAG9とLR45は、大きさは近いが同じではない)。
 かつては三洋もあったが、パナに吸収されてしまったため表からは削除した。
 酸化銀電池(SR)と空気亜鉛電池(PR)も寸法に対する対応は同様だが、カタログにあるかどうかは未確認である。メーカーや店頭で確認されたい。

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