フリップフロップ
読み:フリップフロップ
外語:FF: flip-flop
1ビットの情報(0または1)を記憶できる基本的な論理回路の一つで、双安定回路とも呼ばれる。
概要
原義はシーソー(のギッコンバッタンという音)の意で、シーソーのように一方が上がったり下がったりするかのような挙動を示している。
順序回路の一種であり、現在の入力だけでは状態が決まらず、元の状態に対する入力によって状態が変化し動作する。このため真理値表で動作を記述することはできず、状態図と遷移表によって挙動が示される。
特徴
RSFF
最も基本となるRSFF(リセット・セット・フリップフロップ)は、リセットとセットという二つの入力と一つの出力を持ち、リセット入力が1の時に出力が0、セット入力が1のときに出力が1、両方の入力が0のときは前の状態を保持、というルールで動作する(両方に1が入力されると論理的に矛盾するので、これは禁止される)。
この論理回路は2個の否定論理和(NOR)回路か、あるいは2個の否定論理積(NAND)回路を組み合わせることで作ることができ、片方の回路の出力をもう一方の回路の入力に接続することで実現される。
メモリー
フリップフロップは、電源ある限り状態が保持されるので、リフレッシュが不要なメモリーつまりSRAMに使用されている。
しかし、1ビットの保持に最低4トランジスタを利用する(RSFFの場合)ため、容量を大きくするのが難しいという欠点がある。
種類
フリップフロップの種類には、次のようなものがある。
- RSFF ‐ Reset=1→0 / Set=1→1 / Reset=Set=0→変化なし
- JKFF ‐ J=1→0 / K=1→1 / J=K=0→変化なし / J=K=1→反転
- TFF ‐ 入力Tの立ち上がりで出力が反転する
- RSTFF ‐ RSFFにTFFの機能を付加したもの
- DFF ‐ 1クロックの遅延を行なう素子
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