ジスルフィド結合
読み:ジスルフィドけつごう
外語:disulfide bridge
チオールが持つスルフヒドリル基(‐SH)が酸化され、二個の‐SH基により作られた‐S‐S‐という結合のこと。
目次
概要
特徴
二つの結合
遺伝子に書かれた結合位置
適度な数
概要
この結合は、様々なペプチド鎖(
アミド結合
)の間を結んでいる。
ジスルフィド結合を含む低分子には、酸化型グルタチオン(GSSG)、シスチン、ホモシスチン、リポ酸などがある。
蛋白質
のジスルフィド結合は、二つの
システイン
が酸化してできたシスチン残基中に存在するものである。これが、蛋白質の二次構造(立体構造)の保持に重要な役割を担っている。
特徴
蛋白質のジスルフィド結合では、次のような特徴を有している。
立体構造保持に極めて重要である
システイン+システイン=シスチン
分子内S‐S結合と、分子間S‐S結合がある
分子内での位置はあらかじめ決められている
二つの結合
蛋白質中のジスルフィド結合は、分子内S‐S結合と、分子間S‐S結合に大別される。
分子内S‐S結合は蛋白質分子の構造維持に寄与する。
分子間S‐S結合は蛋白質分子間の結合に寄与する。
遺伝子に書かれた結合位置
蛋白質のジスルフィド結合は、
アミノ酸
の一つ
システイン
が担っている。
このため、蛋白質分子中のジスルフィド結合がどこで形成されるかは、遺伝子にあらかじめ書かれていることになる。
なお、蛋白質の高次構造形成は、やはり蛋白質である、分子シャペロン(別名、蛋白質シャペロン)が担っている。
適度な数
ジスルフィド結合は蛋白質の構造維持に欠かせない存在である。
全く無ければ蛋白質は簡単に失活(機能しなくなる)するが、あまり数が多くても、ケラチンのように固い蛋白質となってしまう傾向にあるようだ。
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