コケ植物門
読み:こけ-しょくぶつ-もん
かつて、陸上植物のうち、維管束植物でない植物が属するとされた門。現在では認められなくなった。
情報
新エングラー分類法やクロンキスト分類法では、次のように分類されていた。
分類
綱
- 蘚綱 Bryopsida
- 苔綱 Hepaticopsida
- ツノゴケ綱 Anthocerotopsida
特徴
性質
地上に生息する植物群の一つで、かつて水中で進化した藻類が陸上に上がり、この植物群となった。陸上植物の中では、最も初期の性質を維持していると考えられている。
コケ植物の特徴は、花を付けず種子を作らず、代わりに胞子嚢を作り胞子で増える。また精子を作り、受精には水が必要である。
胞子は発芽し新たな個体となる。まず作られるのは配偶体と呼ばれる部位で、寿命の大半をこの姿で過ごす。やがてその上部に胞子体を寄生させるが胞子体には維管束がなく、分岐はしない。
現在の分類
現在は、コケ植物門はなく、界と門の間に「陸上植物 Embryophyta」という分類項を設けた。
- 真核生物
- 陸上植物 Embryophyta
- ツノゴケ植物門 Anthocerotophyta
- 蘚植物門 Bryopsida
- 苔植物門 Hepatophyta または Anthocerotopsida
- 維管束植物 Tracheophyta
蘚綱、苔綱、ツノゴケ綱の各綱は、それぞれの門に対応することになる。
再検索