インフレーション
読み:インフレーション
外語:inflation

 ビッグバン直後に生じた、宇宙の指数関数的な大膨張。ビッグバン宇宙論の難問題を解決する理論として提唱され、インフレーション宇宙論、インフレーション理論などと呼ばれている。
目次

概要
 宇宙の誕生後、10−36秒後から10−34秒後にかけて、第二の相転移(大統一理論の相転移)が生じた。この時に宇宙は光速を遥かに超える速度で急激な膨張をした。これがインフレーションである。
 エネルギーの高い真空「偽の真空」から、エネルギーの低い真空「真の真空」に相転移し、このときに解放されたエネルギーが原動力となってインフレーションを起こしたとする説がある。

特徴
 現在の宇宙には物質の濃淡があり、濃い部分には恒星、そして銀河などが作られている。これもインフレーションで証明できるとされる。
 インフレーション前は原始の粒子インフラトンが充満していたが、それには濃淡が存在した。しかしインフレーションは10の数十分の1秒という超短時間で大きさが何十桁も膨張したため、超ミクロ宇宙の濃淡が均一化する間もなく宇宙スケールの濃淡に拡大したと説明されている。

再検索