ひので
読み:ひので
外語:Hinode

 第22号科学衛星。JAXAが宇宙科学研究所(ISAS)だった頃から開発中の太陽観測衛星。
目次

情報

基本情報

仕様

その他仕様

沿革

特徴

名称
 「ひので」とは、日の出、すなわち太陽が現われる様子である。
 命名委員会では「ほむら」と「ひので」で意見が割れていた。ほむら(炎/焔)とは炎、火炎を意味し、太陽の様子を表わすものである。
 プロジェクトマネージャーの小杉健郎は「ひので」を推し、聖徳太子の「日出る処の天子、書を日没する処の天子に云々」といった言葉を出し、最終的に粘り勝ちしたという。

観測目標
 Μ-Vロケット最後の打ち上げとなった「ひので」は、「ひのとり」、「ようこう」に続く、日本で3番目の太陽観測衛星である。
 「ひので」の軌道は地球の北極南極上空を通る太陽同期極軌道で、1年のうち9ヶ月間に渡り地球の陰に入ることなく24時間の観測が可能となる。
 軌道を2年間保つため、約170kgのガスが制御用燃料として搭載された。

観測
 「ひので」には、3種類の望遠鏡が搭載された。
 これらにより、約6000℃の光球から数百万℃のコロナに至るまでの磁場温度・プラズマの流れの観測を試みる。この望遠鏡は先代「ようこう」の望遠鏡と同様に、日米英の国際協力により開発された。
 搭載される3望遠鏡の働きによって、次のような謎の解明を目標とした。

可視光磁場望遠鏡
 可視光磁場望遠鏡は日米の共同開発で、日本の科学衛星としては初となる口径50cmの本格的な光学望遠鏡であり、回折限界性能0.2秒角(高度500kmの地球周回軌道から地上の50cmの大きさのものを見分けられる性能)と、極めて高い角度分解能を実現した。
 これは、これまでに打ち上げられた太陽観測用軌道望遠鏡としては最高性能となる。
 この望遠鏡は2000(平成12)年度から開発が始まり、2004(平成16)年8月に完成した。うち望遠鏡部は日本の国立天文台、焦点面検出器を米国NASAのコントラクターであるロッキードマーチン社が担当している。

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