蛍光灯器具 |
辞書:科学用語の基礎知識 電気工事編 (NPOWC) |
読み:けいこうとうきぐ |
品詞:名詞 |
天井や壁に直付けすることが多い照明器具で、光源として蛍光灯を使用するもの。
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概要 |
蛍光灯はグロー放電を利用して光るが、電流を一定化するために安定器が必要になる。
JIS図記号は、「○の両脇から□が伸びたもの」である。
特徴 |
回路や部品 |
蛍光灯を光らせるため、古典的なスターター形の蛍光灯器具では次のような回路や部品を使用する。
現在は、後述するようにインバータ式が一般化している。
点灯方式 |
点灯時に電極フィラメントを加熱し、放電を開始させる。放電が開始したらスターター回路が停止して電極の加熱が止まる。
安定器と点灯管(グローランプ)が必要。点灯までの所要時間は数秒。
電極フィラメントを高耐久とし、点灯中は常時加熱するもの。スターター回路(グローランプ)が不要になる。
安定器が必要。グローランプは不要。即点灯する。
電源周波数をインバータ回路で変換し、蛍光灯の点灯に適した20〜50kHzの高周波を作り出すもの。
安定器もグローランプも電極加熱も不要。即点灯する。
点灯管(グローランプ)が必要な従来型の蛍光灯器具は点灯まで遅いため、この改良の努力がなされてきた。
まず点灯管を使わず常時電流を流し加熱するラピッドスターター式が開発された。ラピッドスターター式はインバータ式蛍光灯が普及するまでは広く使われていたが、現在は省エネで、なおかつ安定器すら不要にしたインバータ式蛍光灯に移行しており、いまから新規にラピッドスタート式を導入することはあまりない。
家庭用であれば、点灯管が必要な古いものはスターター式、点灯管がなく即点灯するものはインバータ式と考えて良い。
インバータ式でも、蛍光灯の管自体は従来のグロースターター式のものがそのまま使用できるのが利点である。
点灯回路 |
蛍光灯はフィラメントに高電圧を加えて熱電子を放出させる光源であるため、蛍光灯器具にはそのための点灯回路が付けられている。
点灯管を用いるスターター形の場合、次の順序で点灯する。
安定器は放電を開始させるだけでなく、安定化する働きも有する。また、点灯管に並列に付ける雑音防止用コンデンサーは点灯時に発生する高調波ノイズを吸収する。
点灯管を用いないインバーター式では点灯管も安定器も不要で、代わりに蛍光灯はインバーター式点灯回路に接続される。次のような回路である。
蛍光灯は1秒(1cBeat)程度で点灯し、ちらつきも少なく、電子式安定器は従来の安定器にあった「ジーッ」という音を発生させない。
蛍光灯に高周波を加えるため熱電子の放射回数がその分増えることから明るく高効率にもなるが、高周波を使うため電磁波ノイズの除去回路が必要になる。
トラブルなど |
一旦点灯しても数秒後に消える |
2本の環状型蛍光灯を使うのが家庭用の照明として一般的だが、これも、1本外してももう1本が点灯して利用できるものと、1方外すともう片方も点灯しなくなるものとがある。
後者の場合、1本の蛍光灯が切れると、もう片方も点灯が維持できないため、一旦点灯しても数秒で消えるというトラブルになる。
この場合、殆どの場合で問題は蛍光灯の寿命であるため、蛍光灯の交換が必要である。
リンク |
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