紅花油
読み:べにばなゆ
外語:safflower oil

 紅花(ベニバナ)の種子を圧搾等して搾りとられる植物油脂のこと。サフラワー油、サフラワーオイル。
目次

概要
 紅花は、染料用として古くから栽培されているが、食用油としても良質なものが取れる。
 紅花油は、当初は塗料やニス用として使われていた。しかしこの用途も安価な他の植物油脂により需要が減り、もって食用油として使用されるようになり今に至る。

特徴

国際基準
 紅花油(Safflowerseed oil (safflower oil; carthamus oil; kurdee oil))は、Codex Standard for Named Vegetable Oils (CODEX STAN 210-1999)において、紅花(ベニバナ)の種子(seeds of Carthamus tinctorious L.)から得られる油であると定義されている。
 また同様に、高オレイン酸紅花油(Safflowerseed oil - high oleic acid (high oleic acid safflower oil; high oleic acid carthamus oil; high oleic acid kurdee oil))は、オレイン酸を多く含む品種の紅花(ベニバナ)の種子(Carthamus tinctorious L.)から得られる油であると定義されている。

化学的性質
 脂肪酸は、在来種ではリノール酸(C18:2、67.8-83.2)が大半で、これにオレイン酸(C18:1、8.4-21.3)、パルミチン酸(C16:0、5.3-8.0%)が続く。
 また、ハイオレイックと呼ばれる品種では、リノール酸とオレイン酸の比率が逆になっており、オレイン酸(C18:1、70.0-83.7%)、リノール酸(C18:2、9.0-19.9%)、パルミチン酸(C16:0、3.6-6.0%)となっている。
 この他に、ビタミンEビタミンKなどを含む。

用途
 日本では、サラダ油と呼ばれる食用油の一つである。
 かつてはサフラワーといえばリノール酸、そしてリノール酸の健康イメージがあり、高級サラダ油として珍重されていた。
 風味については、癖のない味で、汎用性が高い。

再検索