主系列星
読み:しゅけいれつせい
外語:main sequence

 HR図の左上から右下にかけて分布する恒星矮星ともいう。
目次

概要
 恒星が誕生してある程度経過すると、核融合反応が安定して継続するようになる。この状態の恒星を主系列星という。
 恒星は、その寿命中、主系列星として最も長い期間を過ごす。主系列星は、その質量により、星の明るさや寿命などが決まる。

特徴

スペクトル
 主系列星は光度階級Vで表わされる。
 主系列星の伝統的なスペクトル型は、O‐B‐A‐F‐G‐K‐M‐Lの範囲である。
 地球から最も身近な主系列星は太陽であり、太陽のスペクトルはG2Vである。

性質
 同じ主系列上にあっても、スペクトルが異なれば性質も大きく異なる。
 O型とB型は主系列星だが非常に明るい大質量星であり、その分寿命も短く他の主系列星と性質を異にするため、OB型主系列星と呼び区別することもある。
 またL型は小型の赤色矮星である。温度が低く、赤く暗く、寿命が長い。

進化
 主系列星は中心核で核融合反応を起こし、4つの水素原子から1つのヘリウム原子を作り出している。ヘリウム1原子は水素4原子よりも0.7%軽く、この質量差がエネルギーに変換され、星が明るく輝く源となる。
 こうして中心核内にヘリウムが蓄積し、また中心核内の温度が上がると、やがてヘリウムが核融合反応を起こしヘリウム4原子から炭素3原子を作るようになる。こうなると恒星は主系列から外れ、大きく膨らみ出す。内部は高温だが外層は主系列よりも低温になるため星は赤くなる。こうして主系列星は時とともにHR図上で赤色巨星の領域(右上)へと移動するのである。

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