マリナー10号
読み:マリナーじゅうごう
外語:Mariner 10

 アメリカNASAの惑星探査機。水星探査機であるが、途中金星探査も行なった。
目次

探査機の情報

基本情報

沿革

特徴

探査
 1973(昭和48)年11月3日14:45:00(JST)(@281)にNASAにより打ち上げられた。国際標識番号1973-085A。
 金星の引力を利用して水星に近づき、写真撮影などを行なった。
 マリナーシリーズ全10ミッションの総費用が5億5400万ドルで、うちマリナー10ミッションの総費用は1億ドルとされる。

技術情報
 衛星重量は502.9kgで、うち29kgが推進体と姿勢制御ガスである。搭載された観測機器の全体重量は79.4kgである。
 ロケットエンジンは222-N液体単推進体ヒドラジンモーターである。
 指令と制御は、512ワードのメモリーを持ったオンボードコンピューターで行なわれた。
 また、現在位置を確認するための、カノープス星感知器が搭載されている。

観測結果

金星
 まず金星に近づいた際、紫外線カメラを利用して厚い雲の様子の撮影に成功した。
 結果、金星大気は循環しており、雲は4日間で金星を一周していることを明らかにした。
 更に、弱い磁界を持ち、太陽風と作用しバウショックを形成することを明らかにした。

水星
 そして1974(昭和49)年3月29日〜1975(昭和50)年3月15日にかけ、計3回、水星へ接近し観測を行なった。
 これにより、水星には大気がないこと、水星表面はに似たクレーターで覆われていること、僅かな磁界を持つことを明らかとした。
 そして、水星の質量は予想以上に大きく、水星質量の3/4にもなる鉄の内核が存在する可能性があることが示された。

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