ボイジャー
読み:ボイジャー
外語:Voyager

 アメリカの外惑星探査計画。およびその際に使われた宇宙探査機の名。
 Voyagerとは英語で航海冒険者の意である。宇宙という広い海を航海する旅人、という意味が込められている。
目次

概要
 1号機と2号機があり、異なる軌道を航行することで多くの観測結果を得ることに成功した。
 この探査機は惑星直列を利用し、木星土星天王星海王星という全ての外惑星を観測した。
 現在は両機とも太陽系内の惑星観測を終え、次の目標である太陽系の果てに辿り着くべく、太陽系の外に向かって進行中である。

特徴

状況
 1号機・2号機共に、通信機には致命的故障がなく、現役稼働中である。2号機はメイン通信機が故障しているが、サブ通信機での交信が可能である。
 探査機の原子力電池(RTG)は2020(令和2)年頃まで持つが、この頃にはボイジャー1号は地球から150auの位置に達すると見込まれている。ちなみにこの距離でも約0.002光年にしかならない。宇宙の広大さが伺える。

電波出力
 探査機の電波出力は20Wだが、地球に到達する頃には衰弱して1mW程度になる。
 受信電波は微弱だが、現在でもなお受信可能で、受信信号はカオス理論によって解析が行なわれている。
 この観測機は、人類の観測機としては初めて太陽圏(ヘリオスフィア)の境界面ヘリオポーズに達する見込みで、1号機・2号機共に、その手前にあるヘリオシースを航行中である。

レコード
 この探査機は太陽系外に脱出する事が前提となっていたため、探査機の中には直径12インチ(30.48cm)の金メッキ銅板レコードが収められている。
 ここには、地球の生命と文化の多様性を表現する画像と、J.S.バッハやW.A.モーツァルト、尺八奏者の山口五郎の音楽が収録されている。
 万が一地球以外の生命体がこの探査機を捕獲した場合、このレコードによって地球について何らかの情報提供ができる(かもしれない)ことが期待され、太陽系外で知的生命に出会う日を待っている。

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