プランク定数
読み:プランクていすう
外語:Planck's constant

 ドイツの物理学者マックス・プランクによって示された定数のこと。量子力学で使われる基礎物理定数である。
目次

定義
 h=6.62607015×10−34J・s

概要
 が持つエネルギーE、光の振動数をν、プランク定数をhとすると、E=hνの式が成り立つ。
 つまり、エネルギーは振動数に比例するということであり、プランク定数はこの式における比例定数である。
 その値は研究によって少しずつ変化し正確に近づけられ、6.626070150(81)×10−34J・sと求められた。
 2018(平成30)年11月、フランスのベルサイユ国際会議場で開催された第26回国際度量衡総会においてこれを正確に6.62607015×10−34J・sと定義することが決まり、2019(令和元)年5月20日から適用されることが決議された。
 これに伴って、SIの基本単位であるキログラムの定義も変更された。

特徴

式の変形
 ν=c/λであるので、これをE=hνに代入すると、E=hc/λとなる(c=光速λ=波長)。

キログラムの再定義
 キログラムの定義が長く分銅の質量ということになっていて、これをより普遍的な定義で再定義しようという研究が長く行なわれていた。最終的にプランク定数による定義方法で決定したが、これはアボガドロ定数による定義方法と並ぶ有力候補だった。
 特殊相対性理論と合わせると、エネルギーは次のように定義できる。
 E=mc2=hν
 ここから、質量mに等価なエネルギーをもった光子の周波数は、次のように導ける。
 ν=mc2/h
 光速度は定数(299792458[m/s])であるのでプランク定数とともに代入し、かつ質量mを1kgとすると、「1kgは[(299792458)2/6.62607015]×1034Hzの光子のエネルギーと等価な質量である」のように定義することが可能である。

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