ピカチュリン |
辞書:科学用語の基礎知識 生物学編 (BBBIO) |
読み:ピカチュリン |
外語:Pikachurin |
品詞:名詞 |
目の神経形成に重要な蛋白質の名。
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概要 |
ヒトなど哺乳類の目は、網膜の視細胞で光が電気信号に変化し、双極細胞を通過して視神経から脳へ伝達されている。
この視細胞と双極細胞の間を繋ぐ視神経周辺に特異的に発現する蛋白質が、ピカチュリンである。
特徴 |
発見 |
この蛋白質は、大阪バイオサイエンス研究所の古川貴久研究部長(神経発生学)らのチームにより、マウスを使った実験で発見された。
ここで、電気を操るネズミに似たキャラクター「ピカチュウ」にちなみ、ピカチュリンと命名され、2008(平成20)年7月21日、米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス電子版に発表した。
この命名に日本国中が湧き、注目が集まった。
応用 |
iPS細胞(人工多能性幹細胞)で視細胞を作り、治療に用いる研究が進められている。
細胞自体を作ることはできるようになってきたが、神経回路のメカニズム自体はまだ殆ど明らかになっていない。
古川貴久は「網膜の神経回路のメカニズムを明らかにする大きな一報」としており、今後の再生医療に応用できるとしている。
リンク |
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