黄疸
読み:おうだん
外語:jaundice
胆汁色素ビリルビンの血中濃度が高まり(高ビリルビン血症)、皮膚や粘膜が黄色く着色される状態。
概要
健康診断では、血中の総ビリルビン量が計測される。基準値は、0.2〜1.2mg/dlである。
増えてくると黄疸となる。2.0程度までは不顕性黄疸となり、あまり目立たないが、これよりもう少し上がってくると顕性化する。
黄疸があると、皮膚だけでなく眼球結膜(白目)にも色素が沈着することから、この色で調べることが多い。
特徴
新生児
新生児は作られるビリルビン量に対して肝臓で処理できる量が少ないために、一般に誰でも黄疸の症状を示す。
黄疸は生後2〜3日で現われ、1〜2週間で消える。これは全く気にする必要はない。
しかしながら、何らかの病気がある場合、生後すぐに黄疸の症状が現われたり、極めて強い黄疸の症状を呈したり、いつになっても黄疸が消えないといった状態となる。例えば、ビリルビンが過剰に産生される溶血性黄疸、肝臓のビリルビン処理機能が低い肝炎や未熟児、胆汁の排泄障害である先天性胆道閉鎖症などが考えられる。
健康診断
健康診断で計測され見いだされるビリルビンに対する症状は、主として二通りある。
- 間接ビリルビンの比率が高い → 肝臓の問題ではなく、赤血球が多く壊れている、つまり溶血性貧血などが疑われる
- 直接ビリルビンの比率が高い → 肝臓や胆道などの問題で胆汁が排出できない等の理由により、血液中に逆流している可能性
精密検査では、間接ビリルビン/直接ビリルビンの比率を測るので、どちらの症状かが分かる。
他の数値が正常で、間接ビリルビンの比率だけが高い場合、体質性黄疸のことが多い。
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