首都圏大規模停電 (平成18年) |
辞書:科学用語の基礎知識 電力編 (NPOW) |
読み:しゅとけん-だいきぼていでん |
品詞:名詞 |
2006(平成18)年に東京特別区東部および周辺で発生し、約139万世帯と鉄道など公共交通機関に影響を及ぼした大規模な停電。
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概要 |
2006(平成18)年8月14日07:38(13日@984)頃、旧江戸川を航行中していた三国屋建設所有のクレーン船のブームが、川の上空を横断して架けられていた送電線「江東線」(1号線・2号線)に接触し、切断をした。
これは、27万5千ボルト(275kV)の超高圧送電線となる基幹系統の送電線で、「江東線No.78」鉄塔(千葉県側)と「江東線No.79」鉄塔(東京都側)との間の線であった。具体的には3本2対で計6本が渡されていた。
この送電線が切断されたことにより、東京都心部、神奈川県横浜市北部、川崎市西部、千葉県市川市、浦安市の一部で約121万7千軒の停電発生し、更に稼働中の品川火力発電所も朝の電力需要増大に伴って需給バランスが崩壊して停止、約17万4千軒の停電が更に発生したことで、合計約139万1千軒の停電が発生したという事件である。
特徴 |
原因 |
三国屋建設所有のクレーン船が、クレーンのブームを伸ばしたまま河川を航行し、ブームを河川上空を横断する送電線に接触させた。
これによって地絡が発生し、地絡に伴うアークが発生したことで電線が溶融断線したことが停電の原因である。
従って、完全な第三者過失が原因である。
経緯 |
葛南、世田谷、荏田の各変電所が停電した。
江東、城南の各変電所の一部負荷は、品川火力発電所により供給を継続。
江東、城南の各変電所が停電 (約17.4万軒の停電、合計約71.3万件の停電)
品川火力発電所 |
都心に供給される電力の大部分は、幾つかの経路にて東北地方などから供給されている。
この日、一部については都内では唯一稼働中の火力発電所である品川火力発電所などからの供給があったが、需給バランスの崩壊によってこれも停止してしまい、停電範囲が広がることとなった。
リンク |
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