読み:きん
外語:Au: Aurum

 金色の金属元素の一つ。全元素中、唯一金色に輝く。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、169から205までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は一つのみ。
 しかし、これも長寿命放射性同位体であると考えられている。
 崩壊の種類については一例。これとは異なる崩壊をすることもある。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
169Au   
170Au   
171Au 陽子放射170Pt
172Au α崩壊168Ir
173Au α崩壊169Ir
174Au α崩壊170Ir
175Au α崩壊171Ir
β+崩壊175Pt
176Au α崩壊172Ir
β+崩壊176Pt
177Au β+崩壊177Pt
α崩壊173Ir
178Au β+崩壊178Pt
α崩壊174Ir
179Au β+崩壊179Pt
α崩壊175Ir
180Au β+崩壊180Pt
181Au β+崩壊181Pt
182Au β+崩壊182Pt
183Au β+崩壊183Pt
184Au β+崩壊184Pt
185Au β+崩壊185Pt
186Au β+崩壊186Pt
187Au β+崩壊187Pt
188Au β+崩壊188Pt
189Au β+崩壊189Pt
190Au β+崩壊190Pt
191Au β+崩壊191Pt
192Au β+崩壊192Pt
193Au β+崩壊193Pt
194Au1.584日EC崩壊194Pt
β+崩壊
195Au186.098日EC崩壊195Pt
195mAu IT崩壊195Au
196Au6.1669日EC崩壊196Pt
β+崩壊
β崩壊196Hg
196mAu IT崩壊196Au
197Au100.00%安定核種(中性子数118)
198Au2.69517日β崩壊198Hg
198mAu IT崩壊198Au
199Au3.139日β崩壊199Hg
200Au β崩壊200Hg
200mAu β崩壊200Hg
IT崩壊200Au
201Au β崩壊201Hg
202Au β崩壊202Hg
203Au β崩壊203Hg
204Au β崩壊204Hg
205Au β崩壊205Hg

性質

用途
 大昔より存在が知られており、その美しい色から貨幣や装飾などに使われる。
 化学反応性が低く、アルカリに侵されても化学変化しないが、唯一王水にのみ溶解する。
 極めて展性・延性の高い金属で、非常に薄く伸ばすことができ、この特徴から電子回路の製造にも使われている。

埋蔵量
 希少価値が高い金属である。
 これまで人類が掘った量は約14万トン、現在採掘可能な推定埋蔵残量は僅か6万トンとも言われていた。独立行政法人 物質・材料研究機構(NIMS)が2008(平成20)年に発表した資料によると、世界の現有埋蔵量は4万2,000トンとされ、うち日本は約16%の約6,800トンがあるとされる。
 なお、金鉱石1トンから得られる金は僅か5g〜7g程度である。

価格
 金は、通貨に匹敵する価値を持つ商品として取引されており、その相場は常に変動する。これを「金相場」という。
 取り引き価格は、1gあたり、4,000〜5,000円程度(2014(平成26)年2月)。

特徴

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 紀元前から宝飾品などとして利用例があった。
 化学名Aurumは、金を意味するラテン語「aurum」から命名された。

主な化合物

前後の元素
 
 78 白金 ‐ 79 ‐ 80 水銀

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