認知症
読み:にんちしょう
外語:dementia

 脳細胞が死滅するなどのの変異疾患により、正常に発育した知能が後天的に低下した症状。
 かつては痴呆症と呼ばれたが、差別用語認定を受け、この名称となった。
目次

分類
 脳の変異には様々あり、もって認知症(痴呆)にも様々なものがある。
 医学的には「精神及び行動の障害」のうち「症状性を含む器質性精神障害」のうちの一分類である。ICD-10コードがあるものには併記する。

名称の問題

差別用語
 厚生労働省が「痴呆」は「差別用語」なのだとして、学会の反対を無視し、強引に作った痴呆症に代わる新名称が「認知症」であった。
 なぜ「差別」とされたかといえば、痴呆の「痴」「呆」のいずれも、愚か、馬鹿、と言う意味の文字だからである。
 しかし、「認知」というのは非常に幅の広い概念である上に、この名称では認知に何らかの変調を来した状況が説明されていない。痴呆という現状を全く説明しきれていないため賛否両論の議論となった。

学会の動向
 社団法人日本心理学会、日本基礎心理学会、日本認知科学会、日本認知心理学会は連名で、この認知症という名称に対し反対の表明をした。
 しかし2005(平成17)年10月1日、日本痴呆学会は第24回学術集会の総会において、日本認知症学会に改名の旨、発表した。また翌年2006(平成18)年の第25回総会では学術用語としての「痴呆」も「認知症」に置き換えることが決定したとされる。
 2006(平成18)年9月16日には、日本早期痴呆学会は釧路市観光国際交流センター開催の総会において、学会名称を「日本早期認知症学会」に改定した。

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