胎児
読み:たいじ
外語:embryo

 母胎内で育っている子のこと。ヒトの場合、羊膜に包まれ、膜の中に満たされる羊水の中に浮かんでいる。
目次

概要
 生育が順調であれば、ヒトならば妊娠10ヶ月程で胎児は体内で充分な生育を遂げ、出産となる。
 逆に生育が順調でなく、残念ながら死亡して母体から出ることを流産死産という。この時の子を水子という。

特徴


 胎児には、妊娠からの期間によるいくつかの「壁」があるが、概ね3ヶ月(12週)の壁と6ヶ月(22週)の壁は、大きな区切りとなる。
 エスペラントでは、妊娠初期となる3ヶ月未満の胎児をembrio、3ヶ月以降の胎児をfetoと呼び分けが存在する。
 22週未満で産まれてしまうと母体外で生命が維持できず発育もできないため、22週は大きな壁であると言える。
 日本の法律上でも堕胎(中絶)が可能なのはこの22週未満であるが、妊娠初期の12週未満と12週〜22週まででは、中絶手術の方法やその後の手続きが異なるため、12週も大きな壁であると言える。

法律上の扱い
 日本の法律上は、出生前である胎児は人として認められていないため、ゆえに人権もない。胎児は母体の一部扱いとなる。
 昔は母体の一部という扱いすらも存在せず、医者が万一胎児を死に致らしめても殺人ではなく堕胎として扱われ、そして過失堕胎は条文がないので無罪(不可罰)であった。しかし過去の判例により胎児は母体の一部とされたため、延いては業務上過失致死罪が適用されることになった。

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