爆発型変光星
読み:ばくはつがたへんこうせい
外語:eruptive variable

 変光星の分類の一つ。恒星彩層コロナで発生する激しい反応やフレアの影響で明るさが変動するが、規則性はない。爆発星とも。
目次

概要
 変光星の代表的な星表である変光星総合カタログ(General Catalogue of Variable Stars; GCVS)では、大きく9の類型に分類し、更にいくつかに細かく細分類している。

特徴

(BE)
 Be星のうち、GCASに分類できないもの。変動は準周期的である。

オリオン座FU型星 (FU)
 数ヶ月で明るさが徐々に約6等増加し、その後、最大光度を長期間持続するか、または1〜2等でゆっくりと減少する。
 既知のオリオン座FU型星は、反射星雲と結合している。

カシオペア座γ型変光星(γCas型) (GCAS)
 高速回転するB III-IVe星であり、赤道付近から質量が流出している。赤道の環またはディスクの形成は、しばしば一時的なフェーディングを伴う。振幅は可視光領域で1.5等に達することがある。

不規則型変光星 (I)
 不規則型変光星は、光度変化とスペクトル型で未知の特徴を持つ不規則な変光星である。

かんむり座R型変光星(R CrB型) (RCB)
 かんむり座R型変光星は、水素が乏しく炭素とヘリウムに富んだ光度が高い星で、スペクトル型はBpe-Rに属し、爆発型変光星であり、かつ脈動変光星でもある。
 周期は1ヶ月以上から数百日で、変光範囲は可視光領域で1〜9等級であり、ゆっくりとした非周期的な変光をする。

りょうけん座RS型変光星 (RS)
 りょうけん座RS型変光星は、Ca II HおよびKの放出スペクトルを持つ近接連星によるものである。変動周期は起動周期に近く、変光範囲は可視光領域で0.2等程度である。

かじき座S型変光星 (SDOR)
 かじき座S型変光星は、変光範囲が可視光領域で1〜7等の不規則な振幅をもつ、高輝度Bpec-Fpec星である。原則としてこれらの星は散光星雲と繋がっており、拡大するエンベロープに囲まれている。

くじら座UV型変光星 (UV)
 くじら座UV型変光星は、K Ve-M Ve星であり、可視光領域で0.1〜6等でフレア活動を示すことがあり、振幅は紫外線スペクトル領域でかなり大きい。フレア開始後、数秒から数十秒で最大光度となり、数分から数十分で通常の明るさに戻る。

フレアによるオリオン変光星 (UVN)
 スペクトルがKe-Meである、フレアによるオリオン変光星である。現象としては、太陽近傍で観測されたくじら座UV型変光星とほぼ同一である。
 星雲と関連することに加え、スペクトル型が早期型であり高い光度をもち、フレアの進行が遅いことで特徴付けられる。
 これらは、フレアにより不規則は変動が重畳された、不規則型変光星INBの特定のサブグループである可能性もある。

ウォルフ・ライエ型変光星 (WR)
 HeIおよびHeII、CII-CIV、OII-OIV、およびNIII-NVの幅広い発光をもつ星。可視光領域で最大0.1等の振幅を持つ不規則な変光を示す。この原因は、物理的な現象、特に大気からの不安定な物質流出が原因となる。

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