水酸化ナトリウム
読み:すいさんかナトリウム
外語:sodium hydroxide
中和、洗浄、消毒、木材処理等に使われる強アルカリ性の劇薬。別名は
苛性ソーダ
。
目次
物質の情報
物質の特徴
安全性
適用法令
危険性
有害性
環境影響
物質の性質
使用上の注意
用途
食品用途
物質の情報
組成式: NaOH
分子量
: 40.0
比重
: (該当資料なし)
融点
: 318℃
沸点
: 1,390℃
CAS番号
: 1310-73-2
ICSC番号: 0360
官報公示整理番号(化審法番号): 1-410
物質の特徴
安全性
適用法令
毒物及び劇物取締法
劇物
別表第二 (原体)
指定令第2条 (製剤)
労働安全衛生法
名称等を通知すべき有害物
法第57条の2、施行令第18条の2別表第9
政令番号 第319号
腐食性液体
労働安全衛生規則第326条
船舶安全法
腐食性物質(危規則第2,3条危険物告示別表第1)
航空法
腐食性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1)
危険性
引火点: 不燃性
発火点: 不燃性
爆発限界: 不燃性
有害性
刺激
腐食性: 眼、
皮膚
、気道に対し強い腐食性を示す。経口摂取で腐食性を示す。
刺激性: (該当資料なし)
感作性
: (該当資料なし)
毒性
急性毒性
:
経口 ウサギ
LD50
325mg/kg体重
慢性毒性
: (該当資料なし)
がん原性:
陰性
とされている
変異原性
: 陰性
生殖毒性: (該当資料なし)
催畸形性
: (該当資料なし)
神経毒性: (該当資料なし)
環境影響
環境に有害な場合あり。特に水生生物への影響に注意。
分解性: (該当資料なし)
蓄積性: (該当資料なし)
魚毒性: (該当資料なし)
物質の性質
水溶液
は
皮膚
の蛋白質を激しく侵し、皮膚内部まで侵襲する。水溶液を手に付けると手がぬるぬるするが、これは皮膚が溶けるためである。
吸うと
肺水腫
をおこすことがあり、また
目
に入れば失明する。そのため、
塩酸
や
硫酸
などの強酸よりも恐ろしい
物質
であるといえる。
使用上の注意
希釈時、中和時は、発熱を伴うため攪拌しながら徐々に水酸化ナトリウム液を加える。
逆に水酸化ナトリウムの濃厚溶液に水や酸を加えると、突沸を起こして危険である。
用途
洗浄剤などとして用いられる。
食品用途
かつて、戦後の暫くの間に
ラーメン
(当時は支那蕎麦と呼ばれた)の
鹹水
として使われたことがあったが、今では使われていない。
支那
では、段ボール紙をこの水酸化ナトリウムで溶かし、挽肉に似せて作った偽の肉まんが売られており、大問題となった。
ちなみに、日本でも、水酸化ナトリウムは今でも
食品添加物
の一つとして認められている。例えば、
蛋白加水分解物
を作る際、蛋白の加水分解を
塩酸
で行なった場合、反応後中和するのに使われる。
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