五界説
読み:ごかいせつ

 古典的な生物の分類方法の一つで、生物を五つの界に分ける考え方。1959(昭和34)年にロバート・ハーディング・ホイタッカー(Robert Harding Whittaker)によって提唱されたが、既に古い考え方である。
目次

概要
 具体的には、次の五界に分けるのが五界説である。
 生物は、モネラ原生生物→動物・植物・菌類、のように進化したと考えられている。
 生物は大きく、原核生物真核生物に分けられるが、古い原核生物は、このうちモネラ界に対応する。

特徴
 五界説は基本的な分類法ではあるが、原核生物の研究などが進むと、更に「界」を細分化する六界説や八界説も提案された。但しこれらも五界説を否定するものではなく、あくまでも細分化をしようという概念である。
 但し現在は、界の更に上に「域」ないし「超界」(ドメイン)という概念を採用した三ドメイン説が使われており、界を大分類するような分類方法はされていない。ドメインの下で細分類するような研究が進められているため、五界説は非常に古い分類方法となっている。

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