ブレーザー |
辞書:科学用語の基礎知識 天文学天体用語編 (USTLY) |
読み:ブレーザー |
外語:Blazar |
品詞:名詞 |
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概要 |
クエーサーと同様の天体であるが、活動銀河核(AGN)から吹き出す宇宙ジェットの進行方向が地球方向の場合、地球からはそれを真っ正面から見ることになる。この時、強いX線やγ線が観測される。
ジェットはどのような方向にも向きうるため、偶然地球方向を向くのは珍しいということになり、こういった天体がブレーザーと呼ばれている。
中心に超大質量ブラックホールがあり、ブラックホール周辺に作られる降着円盤のガスや塵が、ブラックホールの両極方向に光速に近い速度でジェットとして噴き出していると考えられ、その方向がたまたま地球の側を向いていて地球方向に噴出するために、あらゆる波長で明るく見えると考えられている。
特徴 |
種類 |
スペクトル観測から、次の二種類に分けられている。
発光 |
FSRQは、降着円盤も明るく輝いているが、中心のブラックホールの質量は小さい。
とかげ座BL型天体は、降着円盤は輝かず、中心のブラックホールの質量が大きく、ジェットを吹き出している。
進化 |
観測では、宇宙誕生から間もない頃はFSRQが多く、56億年前ごろからFSRQの数が減り、とかげ座BL型天体が増えるとされている。つまり、FSRQからとかげ座BL型天体へと変化したと見られている。
仮説では、小さな銀河同士が衝突し合体を続けていた頃は降着円盤の輝くFSRQが多く、やがて銀河同士の衝突が減る頃には降着円盤も光らなくなるが、ブラックホールのエネルギーは増しているためジェットを出すようになり、これがとかげ座BL型天体として観測されるとされている。
そして、とかげ座BL型天体はやがてエネルギーを失うため暗くなると考えられている。
リンク |
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