ドリエル
読み:ドリエル
外語:drewell

 抗アレルギー剤(抗ヒスタミン剤)。市販の睡眠改善薬として登場した。
目次

概要
 成分は塩酸ジフェンヒドラミン。メーカーはエスエス製薬。
 用量は大人(15歳以上)1回2錠。2錠中、塩酸ジフェンヒドラミンを50mg含む。
 定価は次の通り。
 1錠あたり170円前後もする、非常に高額な薬品である。
 姉妹品に、カプセルの「ドリエルEX」がある。

特徴

由来
 エスエス製薬は、日本初のOTC薬(一般用医薬品)の睡眠改善薬として2003(平成15)年4月1日より全国発売した。
 すると注文が殺到、当初は年間売り上げ6億円を目標としたが、僅か1ヶ月でこれを達成してしまったという。

成分・添加物

成分

添加物

規制区分

補足

実は抗ヒスタミン剤
 この薬の成分は本来、風邪薬やアレルギーの薬として使われる第一世代の抗ヒスタミン剤である。
 つまり「催眠鎮静剤(睡眠薬)ではない」ため、効果はあまり期待しない方がよい。ストレスや過緊張による一時的な不眠の改善を対象としていて、眠気は元々は副作用であった。
 他の副作用に、抗コリン作用に伴う口の渇きや排尿困難などがある。緑内障や前立腺肥大症などの人には禁忌である。抗ヒスタミン剤なので鼻炎にも効くが、睡眠改善薬として考えるとこれも副作用といえるかもしれない。

ぼったくり
 さて、2錠中塩酸ジフェンヒドラミン50mgを6錠1000円という価格だが、これは明らかに暴利である。
 何しろほぼ同一成分のレスタミンコーワ錠の保険薬価は10mg錠で、当時は1錠6円40銭、2012(平成24)年では5円90銭である。
 つまり、ドリエル6錠分の150mgで、当時でも96円、今や88.5円なのである。レスタミン錠なら100錠でも1000円しない。このような商売を放置すれば、国民医療費総額は高騰するばかりであろう。

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