スペースシャトル
読み:スペースシャトル
外語:space shuttle
NASA
が開発した世界初の再利用型有人宇宙船。つまり同じ船で地球と宇宙を何度も往復できた。
目次
概要
特徴
オービター
シーケンス
後継
一覧
概要
スペースシャトルはオービター(機体)と3基のメインエンジンからなる。
オービターは翼を持ち、地球の
大気圏
に
再突入
したのち、水平飛行して着陸することができる。宇宙実験用設備はこのオービターにある。宇宙飛行士はスペースシャトル内で何日も生活することになるため、快適性も重視されており、普段着での生活も可能であるように作られている。
メインエンジンは中央の極太の外部燃料タンクと、その左右に搭載された二基の固体補助ロケット(ブースター)からなる。中央の外部燃料タンクは昔は白、後にオレンジ色となり、液体燃料が積載されている。左右の固体補助ロケットは
白色
であり、これは固体燃料ロケットである。
特徴
オービター
最後まで現役だった機体は、次の三機である。
ディスカバリー
アトランティス
エンデバー
事故で失われた機体は、次の二機である。
チャレンジャー
‐ 打ち上げに失敗して失われた
コロンビア
‐ 帰還に失敗して失われた
シーケンス
スペースシャトルは発射後、約2分後に両脇の固体補助ロケットを分離する。
その後、発射後約8分後に外部燃料タンクを分離し、そのまま飛行を続けて地球の周回軌道に乗る。外部燃料タンクの分離に成功した時点で打ち上げの成功と判断されることになる。
なお、中央の外部燃料タンクは一回使い切りであるが、両脇の固体燃料ブースターは再利用するため、落ちて来たものを海上で回収する。
後継
スペースシャトルは老朽化が進み、遂に約30年を期に引退、後継の開発が急がれた。
後継の機体は「
オリオン
」、ロケットは「
宇宙発射システム
」である。
しかしシャトル退役までには完成しなかったことから、人の移動はロシアのソユーズ、荷物の運搬はロシアの
プログレス
や、日本の
こうのとり
を使って行なわれる。
一覧
打ち上げ日(全て現地時間)、使用オービターと回数、ミッション名を一覧する。
1981(昭和56)年4月12日: コロンビア(1回目) STS-1
1981(昭和56)年11月12日: コロンビア(2回目) STS-2
1982(昭和57)年3月22日: コロンビア(3回目) STS-3
1982(昭和57)年6月27日: コロンビア(4回目) STS-4
1982(昭和57)年11月11日: コロンビア(5回目) STS-5
1983(昭和58)年4月4日: チャレンジャー(1回目) STS-6
1983(昭和58)年6月18日: チャレンジャー(2回目) STS-7
1983(昭和58)年6月30日: チャレンジャー(3回目) STS-8
1983(昭和58)年11月28日: コロンビア(6回目) STS-9
1984(昭和59)年2月3日: チャレンジャー(4回目) 41-B
1984(昭和59)年4月6日: チャレンジャー(5回目) 41-C
1984(昭和59)年8月30日: ディスカバリー(1回目) 41-D
1984(昭和59)年10月5日: チャレンジャー(6回目) 41-G
1984(昭和59)年11月8日: ディスカバリー(2回目) 51-A
1985(昭和60)年1月24日: ディスカバリー(3回目) 51-C
1985(昭和60)年4月12日: ディスカバリー(4回目) 51-D
1985(昭和60)年4月29日: チャレンジャー(7回目) 51-B
1985(昭和60)年6月17日: ディスカバリー(5回目) 51-G
1985(昭和60)年7月29日: チャレンジャー(8回目) 51-F
1985(昭和60)年8月27日: ディスカバリー(6回目) 51-I
1985(昭和60)年10月3日: アトランティス(1回目) 51-J
1985(昭和60)年10月30日: チャレンジャー(9回目) 61-A
1985(昭和60)年11月26日: アトランティス(2回目) 61-B
1986(昭和61)年1月12日: コロンビア(7回目) 61-C
1986(昭和61)年1月28日: チャレンジャー(10回目) 51-L
1988(昭和63)年9月29日: ディスカバリー(7回目) STS-26
1988(昭和63)年12月2日: アトランティス(3回目) STS-27
1989(平成元)年3月13日: ディスカバリー(8回目) STS-29
1989(平成元)年5月4日: アトランティス(4回目) STS-30
1989(平成元)年8月8日: コロンビア(8回目) STS-28
1989(平成元)年10月18日: アトランティス(5回目) STS-34
1989(平成元)年11月22日: ディスカバリー(9回目) STS-33
1990(平成2)年1月9日: コロンビア(9回目) STS-32
1990(平成2)年2月28日: アトランティス(6回目) STS-36
1990(平成2)年4月24日: ディスカバリー(10回目) STS-31
1990(平成2)年10月6日: ディスカバリー(11回目) STS-41
1990(平成2)年11月15日: アトランティス(7回目) STS-38
1990(平成2)年12月2日: コロンビア(10回目) STS-35
1991(平成3)年4月5日: アトランティス(8回目) STS-37
1991(平成3)年4月28日: ディスカバリー(12回目) STS-39
1991(平成3)年6月5日: コロンビア(11回目) STS-40
1991(平成3)年8月2日: アトランティス(9回目) STS-43
1991(平成3)年9月12日: ディスカバリー(13回目) STS-48
1991(平成3)年11月24日アトランティス(10回目) STS-44
1992(平成4)年1月22日: ディスカバリー(14回目) STS-42
1992(平成4)年3月24日: アトランティス(11回目) STS-45
1992(平成4)年5月7日: エンデバー(1回目) STS-49
1992(平成4)年6月25日: コロンビア(12回目) STS-50
1992(平成4)年7月31日: アトランティス(12回目) STS-46
1992(平成4)年9月12日: エンデバー(2回目) STS-47
1992(平成4)年10月22日: コロンビア(13回目) STS-52
1992(平成4)年12月2日: ディスカバリー(15回目) STS-53
1993(平成5)年1月13日: エンデバー(3回目) STS-54
1993(平成5)年4月8日: ディスカバリー(16回目) STS-56
1993(平成5)年4月26日: コロンビア(14回目) STS-55
1993(平成5)年6月21日: エンデバー(4回目) STS-57
1993(平成5)年9月12日: ディスカバリー(17回目) STS-51
1993(平成5)年10月18日: コロンビア(15回目) STS-58
1993(平成5)年12月2日: エンデバー(5回目) STS-61
1994(平成6)年2月3日: ディスカバリー(18回目) STS-60
1994(平成6)年3月4日: コロンビア(16回目) STS-62
1994(平成6)年4月9日: エンデバー(6回目) STS-59
1994(平成6)年7月8日: コロンビア(17回目) STS-65
1994(平成6)年9月9日: ディスカバリー(19回目) STS-64
1994(平成6)年9月30日: エンデバー(7回目) STS-68
1994(平成6)年11月3日: アトランティス(13回目) STS-66
1995(平成7)年2月3日: ディスカバリー(20回目) STS-63
1995(平成7)年3月2日: エンデバー(8回目) STS-67
1995(平成7)年6月27日: アトランティス(14回目) STS-71
1995(平成7)年7月13日: ディスカバリー(21回目) STS-70
1995(平成7)年9月7日: エンデバー(9回目) STS-69
1995(平成7)年10月20日: コロンビア(18回目) STS-73
1995(平成7)年11月12日: アトランティス(15回目) STS-74
1996(平成8)年1月11日: エンデバー(10回目) STS-72
1996(平成8)年2月22日: コロンビア(19回目) STS-75
1996(平成8)年3月22日: アトランティス(16回目) STS-76
1996(平成8)年5月19日: エンデバー(11回目) STS-77
1996(平成8)年6月20日: コロンビア(20回目) STS-78
1996(平成8)年9月16日: アトランティス(17回目) STS-79
1996(平成8)年11月19日: コロンビア(21回目) STS-80
1997(平成9)年1月12日: アトランティス(18回目) STS-81
1997(平成9)年2月11日: ディスカバリー(22回目) STS-82
1997(平成9)年4月4日: コロンビア(22回目) STS-83
1997(平成9)年5月15日: アトランティス(19回目) STS-84
1997(平成9)年7月1日: コロンビア(23回目) STS-94
1997(平成9)年8月7日: ディスカバリー(23回目) STS-85
1997(平成9)年9月25日: アトランティス(20回目) STS-86
1997(平成9)年11月19日: コロンビア(24回目) STS-87
1998(平成10)年1月22日: エンデバー(12回目) STS-89
1998(平成10)年4月13日: コロンビア(25回目) STS-90
1998(平成10)年6月2日: ディスカバリー(24回目) STS-91
1998(平成10)年10月29日: ディスカバリー(25回目) STS-95
1998(平成10)年12月4日: エンデバー(13回目) STS-88
1999(平成11)年5月27日: ディスカバリー(26回目) STS-96
1999(平成11)年7月23日: コロンビア(26回目) STS-93
1999(平成11)年12月19日: ディスカバリー(27回目) STS-103
2000(平成12)年2月11日: エンデバー(14回目) STS-99
2000(平成12)年5月19日: アトランティス(21回目) STS-101
2000(平成12)年9月8日: アトランティス(22回目) STS-106
2000(平成12)年10月11日: ディスカバリー(28回目) STS-92
2000(平成12)年11月30日: エンデバー(15回目) STS-97
2001(平成13)年2月7日: アトランティス(23回目) STS-98
2001(平成13)年3月8日: ディスカバリー(29回目) STS-102
2001(平成13)年4月19日: エンデバー(16回目) STS-100
2001(平成13)年7月12日: アトランティス(24回目) STS-104
2001(平成13)年8月10日: ディスカバリー(30回目) STS-105
2001(平成13)年12月5日: エンデバー(17回目) STS-108
2002(平成14)年3月1日: コロンビア(27回目) STS-109
2002(平成14)年4月8日: アトランティス(25回目) STS-110
2002(平成14)年6月5日: エンデバー(18回目) STS-111
2002(平成14)年10月7日: アトランティス(26回目) STS-112/国際宇宙ステーション組立ミッション(9A)
2002(平成14)年11月23日: エンデバー(19回目) STS-113/ISS組立ミッション(11A)
2003(平成15)年1月16日: コロンビア(28回目) STS-107
2005(平成17)年7月26日: ディスカバリー(31回目) STS-114/ISS組立ミッション(LF.1)
2006(平成18)年7月4日: ディスカバリー(32回目) STS-121/ISS組立ミッション(ULF1.1)
2006(平成18)年9月9日: アトランティス(27回目) STS-115/ISS組立ミッション(12A)
2006(平成18)年12月9日: ディスカバリー(33回目) STS-116/ISS組立ミッション(12A.1)
2007(平成19)年6月8日: アトランティス(28回目) STS-117/ISS組立ミッション(13A)
2007(平成19)年8月8日: エンデバー(20回目) STS-118/ISS組立ミッション(13A.1)
2007(平成19)年10月23日: ディスカバリー(34回目) STS-120/ISS組立ミッション(10A)
2008(平成20)年2月7日: アトランティス(29回目) STS-122/ISS組立ミッション(1E)
2008(平成20)年3月11日: エンデバー(21回目) STS-123/ISS組立ミッション(1J/A)
2008(平成20)年5月31日: ディスカバリー(35回目) STS-124/ISS組立ミッション(1J)
2008(平成20)年11月14日: エンデバー(22回目) STS-126/ISS組立ミッション(ULF2)
2009(平成21)年3月15日: ディスカバリー(36回目) STS-119/ISS組立ミッション(15A)
2009(平成21)年5月13日: アトランティス(30回目) STS-125/SM4
2009(平成21)年7月15日: エンデバー(23回目) STS-127/ISS組立ミッション(2J/A)
2009(平成21)年8月28日: ディスカバリー(37回目) STS-128/ISS組立ミッション(17A)
2009(平成21)年11月16日: アトランティス(31回目) STS-129/ISS利用補給ミッション(ULF3)
2010(平成22)年2月8日: エンデバー(24回目) STS-130/ISS組立ミッション(20A)
2010(平成22)年4月5日: ディスカバリー(38回目) STS-131/ISS組立ミッション(19A)
2010(平成22)年5月14日: アトランティス(32回目) STS-132/ISS利用補給ミッション(ULF4)
2011(平成23)年2月24日: ディスカバリー(39回目/最後) STS-133/ISS利用補給ミッション(ULF5)
2011(平成23)年5月16日: エンデバー(25回目/最後) STS-134/ISS利用補給ミッション(ULF6)
2011(平成23)年7月8日: アトランティス(33回目/最後) STS-135/ISS利用補給ミッション(ULF7)
最後のスペースシャトル打ち上げとなるアトランティスの打ち上げでは救助ミッションの準備はなく、もし万一アトランティスに問題が発生した場合、宇宙飛行士らはISSに避難し、ロシアのソユーズ有人宇宙船による救助を待つ条件での打ち上げとなっていた。
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