ステッピングモーター |
辞書:科学用語の基礎知識 工学系技術編 (NENGI) |
読み:ステッピングモーター |
外語:stepper motor |
品詞:名詞 |
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概要 |
回転軸(ローター)に取り付けられた磁石と、固定された電磁石(モーターコイル)とで構成されている。
ステッピングモーターは2相のものが多いが、3相または5相のモータも存在する。ここでは主に2相ステッピングモーターについて説明する。
特徴 |
構造 |
モーターコイルの電磁石はAとBの二系統があり、その逆の極性となる ̄(A)と ̄(B)をあわせて用意し、時計回りにA/B/ ̄(A)/ ̄(B)の順に並べたとする。
この時、A、Bの順に電流を流すと正回転(時計回り)し、B、Aの順に電流を流すと逆回転(反時計回り)する。
電磁石を切り替える間隔を短くするとモーターは速く廻り、間隔を長くするとモーターは遅く廻る。また、切り替えせずに特定の電磁石に電流を流している場合は、その電磁石の場所で位置を保持する。
ステッピングモータは、電磁石にパルスを与える度に回転軸がステップ(階段)状に変化する。与えたパルス分だけ、つまり決まった角度だけ廻ってくれるため、厳密な位置合わせをする用途に向いている。
種類 |
ステッピングモーターには、3つの基本形がある。
励磁の方法 |
A→B→ ̄(A)→ ̄(B)→A
A+B→B+ ̄(A)→ ̄(A)+ ̄(B)→ ̄(B)+A→A+B
1相励磁よりも動作する電磁石が多い分、高トルクとなる
A→A+B→B→B+ ̄(A)→ ̄(A)→ ̄(A)+ ̄(B)→ ̄(B)→ ̄(B)+A→A
半分のステップ角で回転するため、振動が少なくなる
回転角度 |
回転角度は累積パルス数に比例するため、目標の回転角度になったらパルスを停止するだけで、目標位置で止めることが可能である。
ただし、始動時からモーターを高速回転させることはできないため、最初はゆっくり動かし徐々に速度を上げ、また止めるときも徐々に速度を落としていくことで、安定した回転をするよう配慮する。
脱調 |
回転速度を速くし過ぎると、電磁石の励磁の切り替え速度に回転が追いつかなくなり、モーターが廻らなくなることがある。
このように入力パルスに回転が追従できなくなる現象を脱調(だっちょう)という。
脱調が生じたあと自力で同期状態に復帰することは困難なため、脱調時はすぐに運転を停止させる必要がある。
超高速での運転が容易でないことは、ステッピングモーターの短所の一つでもある。
リンク |
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