シーラカンス目
読み:シーラカンスもく
外語:Coelacanthiformes

 生きた化石と呼ばれる、ラティメリアが属する目。この目で現生が確認される種はラティメリア科の2種なので、このラティメリアをシーラカンスと呼ぶこともある。
目次

情報

分類
 分類例。最近の分類法では、さらに細かく分類することもある。

生態
 現生種は深海に住む。
 他のシーラカンス目は、浅い海や、川などに進出したものもいたことが化石から知られるが、全て絶滅した。

特徴

生きた化石
 デボン紀後期に出現したとみられている。
 シーラカンスは、鰭の根元に手足のような太い骨があり、陸上動物との関連性がかねてより指摘されていた。
 その後全ゲノムが解読され、シーラカンスは普通の魚類には無く哺乳類爬虫類などの陸上動物が持つゲノムを多数持っていることが確認された。これにより、古代魚シーラカンスは、魚類が陸上動物に進化する途中に位置する生物であることが突き止められた。
 また、ゲノムのサイズもヒトに匹敵する約27億塩基対あった。
 ここからは推測だが、シーラカンスは陸上生物と一緒に魚から分かれたと見られ、その後シーラカンスだけが陸とは無縁の道を辿ることになった。


 シーラカンス目は卵から産まれるが、その卵を胎内で孵化させ子を産む繁殖形態、すなわち「卵胎生」を特徴としている。
 しかもこの卵、一つあたり直径10cmを超えるものも珍しくないくらいに巨大であるのが特徴となっている。シーラカンス自体、体長が1mを超えることが多い大きな魚ではあるが、それでもここまで大型の卵を産む魚は、他に殆ど類例がない。
 その上、これが雌の胎内で孵化し、生まれ出てくる稚魚は既に30cmにもなるとのことで、更に驚きである。
 更に、化石でのみ見られる絶滅種では、マウソニア科で体長4mなども発見されている。マウソニア科の卵の大きさは定かではないが、現生シーラカンスの卵はソフトボール並であることを考えると、マウソニア科の卵がサッカーボール大であっても誰も驚かないだろう。

科と属
 現在知られるもの(学名ABC順)。は絶滅した科と属を表わす。

再検索