ケフェイド変光星 |
辞書:科学用語の基礎知識 天文学天体用語編 (USTLY) |
読み:ケフェイドへんこうせい |
外語:Cepheid variable |
品詞:名詞 |
放射状に脈動する高輝度の超巨星で、周期が1〜135日、振幅は僅かから2等級程度まである脈動変光星。セファイド変光星など表記揺れ多数。記号は「CEP」。
|
概要 |
星の種族で大きく二種類に分けられている。
特徴 |
変光 |
絶対等級が比較的大きくスペクトル型G〜Kの黄色超巨星〜輝巨星(光度階級Ib〜II)に見られる型の変光星で、変光範囲は数百分の1〜2等(特にB等級で振幅が大きい)、周期が1〜135日程度で、特有のノコギリ波状の変光曲線が見られる。
絶対等級と変光周期に比例関係があるのが特徴で、これを利用して銀河の距離を測定するのに用いられる。年周視差では距離が測れない遠方の天体でも距離を求めることができるため、「宇宙の灯台」などと呼ばれることもある。
分類 |
変光星総合カタログ(General Catalogue of Variable Stars; GCVS)では、ケフェイド変光星を次のように細分類している。
二つの脈動モードが同時に観測される。基本となるモードをP0とし、それよりも高周波であるものをP1とする。P1の周期は2〜7日で、P1/P0は約0.71である。
代表となる星(プロトタイプ)は次の通り。
古典的にケフェイドあるいはケフェウス座δ型変光星と呼ばれるタイプの変光星である。
HR図において、主に脈動変光星が占める領域である不安停帯への進化した比較的若い天体である。DCEPは散開星団に多い。
カシオペア座SU星に代表される、変更範囲は可視光領域で0.5等未満(B等級は0.7未満)で、ほぼ対称な光度曲線をもつ。変光周期は原則として7日を超えない。主系列星を離れ、不安定への遷移初期と推定される。
伝統的に、ケフェウス座δ星とおとめ座W星は3〜10日間の変更期間と光度曲線に基づき、ケフェイドと呼ばれ区別することができないことが多かった。しかし、この両者は異なる進化段階にあるまったく異なるグループになる。おとめ座W星とケフェイドの重要なスペクトルの違いとして、前者では水素の輝線が、後者ではCa II HおよびKの輝線が特定の位相間隔で存在する。
II型ケフェイド変光星とも呼ばれる変光星。おとめ座W星に代表され、周期は概ね0.8〜35日、変光範囲は可視光領域で0.3から1.2等級である。
次のサブタイプに分類できる。
代表的な星 |
先の分類に基づいた、代表的な星は次の通り。
古い分類 |
ケフェイド変光星と似たような変光星は幾つか存在する。最近では使われていないが、古くは変光周期に着目してケフェイド変光星を長周期ケフェイド、それ以外の近い種類の変光星を短周期ケフェイドと呼び分けることがあった。
こういった分類は既に過去のものである。
リンク |
通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Ver 7.04a (27-May-2022) Search System : Copyright © Mirai corporation Dictionary : Copyright © WDIC Creators club |