オペアンプ
読み:オペアンプ
外語:OPamp: Operational Amplifier
演算増幅器。アナログICの一種で、アナログ信号処理用のICではもっとも代表的なもの。OPアンプとも書かれる。
概要
これは増幅回路をIC化したもので、複数のトランジスタを組み合わせて数万〜数百万倍もの増幅率を持つよう設計されている。
色々な使い方があるが、単に信号増幅に使った場合、2本の抵抗で正確に増幅率を設定でき、0Hz〜100kHz前後まではほぼ完全にフラットな周波数特性が得られる。IC自体は数万〜数百万倍もの増幅率を持っているが、増幅率を上げると動作の精度が下がってくるため、実際に設定可能な増幅率は1,000倍程度が限度となる。
例えば、反転増幅回路、非反転増幅回路、電圧フォロア回路といった使い方がある。
特徴
現在のようなディジタル式コンピューターの性能がまだ低かった頃、増幅の働きと負帰還という理論を利用し、アナログ回路で関数計算などの科学技術計算を行なう「アナログコンピューター」というものが存在した。
オペアンプは、その基本構成要素となっていたものである。そのため日本語では演算増幅器という。
当時の多くの機器と同様、このコンピューターも真空管で構成されていたが、集積回路技術の進歩により一つのICになり、やがて部品感覚で利用されるようになった。
個別の部品で回路を組むより部品点数が少ないため故障しにくい、簡単に実用的な性能が得られる、アナログ信号のままで比較的複雑な信号処理が可能で、ほぼ理論通りの結果が得られるなど、多くの利点がある。このため、今でもオーディオ帯域程度までの小信号増幅は、殆どがこれで行なわれている。
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