アウストラロピテクス属
読み:アウストラロピテクスぞく
外語:Australopithecus

 ヒト科ヒト亜科の属で、化石人類が属する群である。
目次

情報

分類

起源
 南アフリカで人間とも猿とも付かない動物の頭蓋骨が発見されたことに由来する。
 発見したレイモンド・ダート(Raymond Dart)は、ラテン語で「南の」を意味するaustralisと、ギリシャ語で「猿」を意味するπι'θηκοσ(pi'thekos)からAustralopithecusの名を作り、学術雑誌ネイチャーに発表した。
 また、1974(昭和49)年にはエチオピアでアウストラロピテクス・アファレンシスが発見され、「ルーシー」と命名された。この名前は、博士がビートルズのルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズを聞いていたため、これに因んだものである。

特徴


 現在考えられている種は次の通りである(50音順)。
 以前はアウストラロピテクス属と考えられ、現在はパラントロプス属の種。
 以前はアウストラロピテクス属と考えられ、現在はアルディピテクス属の種。

猿人
 和名では「猿人」とされる。

性質
 身長は1.2m〜1.4m程度と小型で、体格は華奢であり、脳の容積は現生人類の約35%と少ない。
 男性と女性では男性の方が大きい。
 発掘された骨格から判断するところでは、アウストラロピテクス属は現生人類と同様に直立二足歩行をしていたと考えられている。

進化
 アルディピテクス属→アウストラロピテクス属→ホモ属、のように進化し、現生人類へと繋がっていると考えられている。
 最も有力な進化系統は、次の通りである。
 かつてホモ属はガルヒ、またはアフリカヌスから分かれたと考えられていたが、現在は否定されている。アファレンシスから、アフリカヌス等の系統とホモ・ハビリスの系統とに分離し、うちホモ・ハビリスが現生人類へと繋がっているとする説が有力となっている。
 250〜260万年前のアウストラロピテクス・ガルヒの化石の周辺から原始的な石器が発見されていることから、ガルヒはホモ属よりも前から石器を用いていたと考えられている。

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