アウストラロピテクス属
読み:アウストラロピテクスぞく
外語:Australopithecus
ヒト科ヒト亜科の属で、
化石人類
が属する群である。
目次
情報
分類
起源
特徴
種
猿人
性質
進化
情報
分類
ドメイン
:
真核生物
Eukaryota
界:
動物界
Animalia
門: 脊索動物門 Chordata
亜門: 脊椎動物亜門 Vertebrata
綱:
哺乳綱
Mammalia 哺乳綱より上の詳細な階層構造は
哺乳綱
参照
亜綱: 獣亜綱(真獣亜綱) Theria
下綱: 真獣下綱(正獣下綱) Eutheria
上目: 真主齧上目 Euarchontoglires
(未階級): 真主獣大目 Euarchonta
目: 霊長目(サル目) Primates
亜目: 真猿亜目 Haplorhini
下目: 狭鼻下目 Catarrhini
上科:
ヒト上科
Hominoidea
科:
ヒト科
Hominidae
亜科:
ヒト亜科
Homininae
族:
ヒト族
Hominini
亜族:
ヒト亜族
Hominina
属: アウストラロピテクス属 Australopithecus
起源
南アフリカで
人間
とも猿とも付かない動物の
頭蓋骨
が発見されたことに由来する。
発見したレイモンド・ダート(Raymond Dart)は、ラテン語で「南の」を意味するaustralisと、ギリシャ語で「猿」を意味するπι'θηκοσ(pi'thekos)からAustralopithecusの名を作り、学術雑誌ネイチャーに発表した。
また、1974(昭和49)年にはエチオピアでアウストラロピテクス・アファレンシスが発見され、「ルーシー」と命名された。この名前は、博士がビートルズのルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズを聞いていたため、これに因んだものである。
特徴
種
現在考えられている種は次の通りである(50音順)。
アウストラロピテクス・アナメンシス (A. anamensis)
アウストラロピテクス・アファレンシス (A. afarensis)
アウストラロピテクス・アフリカヌス (A. africanus)
アウストラロピテクス・ガルヒ (A. garhi)
アウストラロピテクス・セディバ (A. sediba)
アウストラロピテクス・バーレルガザリ (A. bahrelghazali)
以前はアウストラロピテクス属と考えられ、現在はパラントロプス属の種。
パラントロプス・エチオピクス (Paranthropus aethiopicus)
パラントロプス・ロブストス (P. robustus)
パラントロプス・ボイセイ (P. boisei)
以前はアウストラロピテクス属と考えられ、現在はアルディピテクス属の種。
アルディピテクス・ラミダス (Ardipithecus ramidus)
猿人
和名では「猿人」とされる。
性質
身長
は1.2m〜1.4m程度と小型で、体格は華奢であり、脳の
容積
は現生人類の約35%と少ない。
男性と女性では男性の方が大きい。
発掘された骨格から判断するところでは、アウストラロピテクス属は現生人類と同様に直立二足歩行をしていたと考えられている。
進化
アルディピテクス属→アウストラロピテクス属→
ホモ属
、のように
進化
し、現生人類へと繋がっていると考えられている。
最も有力な進化系統は、次の通りである。
(参考)アルディピテクス・ラミダス (450万〜430万年前頃)
アウストラロピテクス・アナメンシス (420万〜390万年前頃)
アウストラロピテクス・アファレンシス (370万〜300万年前頃)
アウストラロピテクス・ガルヒ (270〜250万年前頃)
アウストラロピテクス・アフリカヌス (300〜200万年前頃)
ホモ・ハビリス
(230〜140万年前)
かつてホモ属はガルヒ、またはアフリカヌスから分かれたと考えられていたが、現在は否定されている。アファレンシスから、アフリカヌス等の系統とホモ・ハビリスの系統とに分離し、うちホモ・ハビリスが現生人類へと繋がっているとする説が有力となっている。
250〜260万年前のアウストラロピテクス・ガルヒの化石の周辺から原始的な石器が発見されていることから、ガルヒはホモ属よりも前から石器を用いていたと考えられている。
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