いて・りゅうこつ腕
読み:いて-りゅうこつわん
外語:Carina〓Sagittarius Arm
銀河系
に確認されている、四本の大きな
渦状腕
の一つ。いて腕(Sagittarius Arm)ともいう。英名はCarina〓Sagittarius Armであるため直訳すればりゅうこつ・いて腕である。
目次
概要
特徴
主な天体
恒星
他の天体
中間質量ブラックホール
前後の渦状腕
概要
地球から見ると、いて・りゅうこつ腕は
いて座
や
りゅうこつ座
が見える方向の近くに確認されるため、このように呼ばれている。
いて・りゅうこつ腕は、「
ペルセウス腕
」と「
たて・ケンタウルス腕
」の間にあり、
天の北極
から銀河系を見て、「たて・ケンタウルス腕」より回転方向側に存在する。
特徴
主な天体
いて・りゅうこつ腕にある代表的な天体は、次の通りである。概ね距離順に配列したが、複数の説があるものは、そのうちの一例を採用した。
太陽系が存在する
オリオン腕
に隣接する腕であるため観測が容易な天体が多く、メシエ天体も多く所属している。
恒星
いて座μ星(いて座13番星) 3,000光年
他の天体
M21
(NGC 6531) 4,250光年
M18
(NGC 6613) 4,900光年
M17
(NGC 6618) オメガ星雲 5,000光年
M26
(NGC 6694) 5000光年
M8
(NGC 6523) 干潟星雲 5,200光年
M20
(NGC 6514) 三裂星雲 5,200光年
M11
(NGC 6705) 6,000光年
NGC 3372
イータ・カリーナ星雲
6500〜10000光年
M16
(NGC 6611) わし星雲 7,000光年
M24
(IC 4715) 10,000光年
M55
(NGC 6809) 17,300光年
中間質量ブラックホール
超高速度星
である「
PG 1610+062
」が、いて・りゅうこつ腕付近から射出されていることが判明している。
太陽質量の4〜5倍程度、若く青いB型の恒星が550km/s(475.2km/cBeat)前後の速度で射出されており、これだけの
運動エネルギー
を与えうる
中間質量ブラックホール
が、この腕内に存在することを間接的に示している。
前後の渦状腕
(←回転方向)
ペルセウス腕
‐
オリオン腕
‐
いて・りゅうこつ腕
‐
たて・ケンタウルス腕
再検索