π進法
読み:ぱいしんほう
外語:Picimal system

 記数法の一つで、基数πとしたもの。
目次

概要
 ある数がπ倍になると桁が繰り上がるように数値を表わす方法。これによって表現された数値をπ進数という。
 πは無理数であるが、この表記法を用いるとπの表記が簡単になる。
 具体的には、πをπ進法で表わすと10となる。πは10進法などでは割り切ることができないが、π進法ではきれいに割り切れる。このためπを表わすのに最も適した記数法と言えるが、同時に、π以外には極めて不適な記数法である。

特徴

10=pi
 たまに、1=piとしてπ進法を提案する例があるが、これは誤りである。なぜなら、π進法ではπになった時に繰り上がる必要があるため、10=πでなければならないからである。
 π進法では、1桁目はπ0、2桁目はπ1、3桁目はπ2、4桁目はπ3、のようになる。
 ゆえに、π進法の1は10進法の1と等価である。π進法の10は先述のようにπ、π進法の100はπ2なので10進法で約9.87となる。

π進法で2は?
 π進法で1はπ0×1なので10進法の1と等価である。
 ではπ進法で2や3はどうか。一瞬、π0×2やπ0×3なので10進法の2や3と等価ではないかとも考えたが、次の瞬間、これは誤りだと気がついた。
 そもそも、π進法と10進法という異なる基数の記数法が混在しているので分かりにくくなるのだが、π進法で10がπなら、半分つまりπ/2はπ進法の5となり、π進法の5とは、10進法の約1.57になるだろう。そう考えると、π進法の2や3は10進法の2や3とは紛れもなく不等価ということになる。
 π進法における1と10の間には、幾つの数字があるのかは、謎が多い。もし10個あるなら「1の幅」はπ/10なので10進法においては約0.314ということになるのだろうが、次の瞬間、その考えもおかしいと気がついた。π進数なのだから、1と10とその間の数字の総数は「π個」でなければならない。
 そうなるとπ進数で2とは何なのか。間の数字の数もよく分からない状況では定義が難しい。

そもそも
 π進法の数を、10進数の数字で記載しようとすることに、そもそもの無理がある可能性がある。
 2進法であれば0と1という「2」種類の数字を、10進法であれば0から9という「10」種類の数字を、16進法であれば0から9とAからFという「16」種類の数字を使うわけである。
 したがって、π進法では「π」種類の数字を新たに用意することが望ましいとも言える。π個の数字があるのだから、これは当然の結論といえよう。

πを超える数の表現
 π進法では、各桁は0からπ、つまり10進数でいえば約3.14までで、それを超えた分は繰り上がりをしなければならない。
 例えば2進法では01のみを使い、2以上の数字は使用しないのと同様、π進数ではπ(約3.14)以上の数字は使用しないはずである。
 したがって、例えば10進法の3.2は、π進法では10.????… という無理数の小数となるはずだが、結局のところπ進法で2は何なのかという問題も含めて計算があまりにも面倒なので、本稿著者は急な頭痛と発熱を理由として逃亡してしまった。

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