まがりひろあきの同名まんがを原作にしたOVA(オリジナルビデオアニメ)。
いつものん気な魔女っ娘のつくねちゃんは困っている人たちを魔法の力で助けたり助け損なったりしているんだ。
あからさまな低予算アニメだが、絵は可愛らしく、声優陣も贅沢である。その分、時間は短い。6話あたりになると予算に問題があったか、アニメーションは清々しいほどに低コスト化されている。
可愛い絵柄とは裏腹に、グロテスクでシュールでカオスな内容満載のブラックギャグアニメである。平然と人などが死亡し、血が飛んだりする作品である。例えば、開始早々魔女のお約束の使い魔はつくねちゃんに焼き殺され、第一話にして大魔王はつくねちゃんに撲殺される。
オープニングは1分30秒程だが、その最後に不気味なフォントで表示される「はじまるよー」が「はじまるす〜」に見える。
作品はDVDで全6巻。
違法アップロード
かなり以前から、全話がニコニコ動画にアップロードされたまま、削除もされず放置されていた。
2008(平成20)年2月現在、第1話が再生4万回少々、第2〜6話が各2万回少々となっていたが、しかし2008(平成20)年2月13日頃、遂に削除されたようだ。理由は当然だが「権利者の申し立てにより」としている。
権利者に損は出たか
最近の著作権「利権」団体の考え方からすると、これによって多くのDVDや単行本の売上額を失った、ということになる。実際はどうかというと、むしろ逆の傾向が見られる。
削除された頃で、ニコニコ市場は、単行本の「よせあつめ」が41冊、「つくねちゃん+」が52冊、OVA DVDは各巻が5〜9枚売れていた。
市場を使わずに購入した者はこの数倍いると仮定すれば、相当な量が実は売れていることになる。更に注目すべきは、高画質な映像がネットにアップロードされているのにも関わらず、DVDが少なからず売れているという事実である。
宣伝すれば売れる
そもそも、このアニメは原作も含めてとびきりマイナーな部類に入る。しかもシュールな内容ゆえ、観る人を選ぶ。従って、宣伝なしでは売れるわけもなく、宣伝しても売れるかどうか不明な作品である。
さて、ニコニコ動画のコメントやニコニコ市場を見る限り、ニコニコ動画は良い「宣伝」になっていると考えられる。
また、既にDVDを持っている人同士の憩いの場にもなっているようだ。マイナーな作品なので、他に内容で語れるような場所は、そうそう無いからである。
このように、良い宣伝効果となり、権利者には利益をもたらしたと考えられる「違法アップロード」は、削除ということで決着となったが、本当にこれで良かったのかどうかは定かではない。
考えられることは、この作品は今後は売れることも殆どなくなり、人知れず忘れられていく可能性である。
- 魔女っ娘つくねちゃん #1 (DVD+CD)
- チュルリラ1 つくねちゃん対大魔王
- チュルリラ2 つくねちゃん対宇宙人
- チュルリラ3 つくねちゃん対シオレッタ嬢
- チュルリラ7 つくねちゃんとココロちゃん
- 魔女っ娘つくねちゃん #2
- チュルリラ6 つくねちゃん対市長の姪っ子
- チュルリラ22 トニーおじさんのお年玉
- 魔女っ娘つくねちゃん #3
- 魔女っ娘つくねちゃん #4
- 魔女っ娘つくねちゃん #5
- 魔女っ娘つくねちゃん #6 (DVD+CD)
- チュルリラ33 魔女っ娘ココロちゃん(語呂悪いなぁ)
- つくねちゃんの一日
- クレイアニメ
- チュルリラ34 つくねTHE MOVIE(上)
- チュルリラ35 つくねTHE MOVIE(下)
- つくねちゃん
- 主人公の女の子で魔女。魔力は強力で敵はない。
- お約束の使い魔ポポリンは、第一話にして焼き殺した。
- 魔法よりも、肉体言語の方が強力である。見かけによらず力も強い。
- ポポリン
- つくねちゃんの使い魔。
- 草食獣ウサギの餌にすべく第一話にてつくねちゃんに焼き殺されるが、そのまま腐る。
- 二度と生き返ることはなく、時々霊として作品に登場する。
- ココロちゃん
- つくねちゃんの妹。オチを付ける役。
- くしゃみをすると魔法が暴発する。概ね爆発が起こり、人死にが出る。
- 市長さん
- いつ仕事をしているのか分からない市長。いつもつくねちゃんの家にいる。
- つまり、職務を放棄して年端もいかない少女の家に入り浸っている。
- 頻繁に死ぬが、つくねちゃんの魔法によって生き返る。
- かなこちゃん
- 市長の姪。妹夫婦の娘。
- シオレッタ・フラワーズ
- 世に名だたるフラワーズ財閥の娘にして、天才と呼ばれる魔女。美少女。
- 柴田
- フラワーズ家の執事。最初はカツラだったが、つくねちゃんの魔法によりフサフサに。
- ナブール
- 悪の魔女。
- OP: つくねちゃんのFlying Machine
- 作詞: 桃井はるこ
- 作曲: 長瀬五郎
- 編曲: instant cytron
- 歌: 桃井はるこ
- ED: Luminary
- 作詞: 桃井はるこ
- 作曲: 片岡知子
- 編曲: instant cytron
- 歌: 桃井はるこ
- 企画: 大月俊倫
- 原作: まがりひろあき (講談社「月刊少年シリウス」連載)
- キャラクターデザイン: 音地正行
- 美術監督: 小倉宏昌
- 動画検査: 酒井怜子
- 色彩設定: 土井 和
- 撮影監督: 荒井栄児
- 編集: 濱宇津妙子
- 音響監督: なかのとおる
- 効果: 野崎博樹
- 音楽: instant cytron (長瀬五郎/片岡知子)
- アニメーション制作: XEBEC
- 製作: KING RECORDS
- 絵コンテ・演出: 桜井弘明
- 作画監督: 音地正行
- 原画:
- 監督: 桜井弘明
- 魔女っ娘つくねちゃん #1
- 脚本・絵コンテ: 桜井弘明
- 演出: 畑中雅彦
- 作画監督: 音地正行
- 魔女っ娘つくねちゃん #2
- 脚本・絵コンテ: 大地丙太郎
- 演出: 長濱博史
- 作画監督: 音地正行
- 魔女っ娘つくねちゃん #3
- 脚本・絵コンテ: 山川吉樹
- 演出: 畑中雅彦
- 作画監督: 音地正行
- 魔女っ娘つくねちゃん #4
- 脚本・絵コンテ・作画監督: 音地正行
- 演出: 畑中雅彦
- 魔女っ娘つくねちゃん #5
- 脚本・絵コンテ: 金子真吾
- 演出: 畑中雅彦
- 作画監督: 音地正行
- 魔女っ娘つくねちゃん #6
- 脚本・絵コンテ: 桜井弘明、大地丙太郎(つくねちゃんの一日)
- 演出: 畑中雅彦、長濱博史(つくねちゃんの一日)
- 作画監督: 音地正行
声の出演(メイン)
- つくねちゃん: 桃井はるこ
- 市長さん: 志村知幸
- ココロちゃん: 千葉千恵巳
- かなこちゃん: 徳永愛
- シオレッタ・フラワーズ: 榎本温子
- 柴田: 内藤玲
- ナブール: 三瓶由布子
- ナレーション: 内藤玲
声の出演(脇役)
声優は使い回しである。
- #1
- ウサギ: 森訓久
- 宅配屋: 川田紳司
- ばあちゃん: 浅川悠
- #2
- トニーおじさん: 小野大輔
- ?: 森訓久
- ?: 加藤将之
- ?: 三瓶由布子
- #3
- 服部先輩之助: 森訓久
- ラブスミス: 浅川悠
- ハンサムハンター: 川田紳司
- #4
- 丸井: 森訓久
- 空智ゴゴ郎: 小野大輔
- スイカマスター: 加藤将之
- #5
- ドクターチョロ松: 内藤玲
- 気仙沼姫子: 徳永愛
- 鬼瓦美加: 三瓶由布子
- サンタ: 加藤将之
- デビルサンタ: 小野大輔
- ランプの男: 森訓久
- 魔人(女の子): 榎本温子
- 魔人 娘: 千葉千恵巳
- #6
- 内藤玲: 内藤玲
- 服部先輩之助: 森訓久
- 番長: 加藤将之
- かんとく: 小野大輔
顔の出演
- 佐藤竜雄 (#1、#2、#6)
- 吉松孝博 (#2)
- 志村知幸 (#6)
- 内藤玲 (#6)
指の出演
- 草壁匠 (#2、#6)
- 桜井弘明 (#6 ウンチ怪獣を掴む手)
関連する用語
OVA