ゲームセンターあらし
読み:ゲームセンターあらし
外語:Game center arashi

 すがやみつる著の日本初のゲームまんが。小学館コロコロコミックにて1978(昭和53)年より1983(昭和58)年まで連載。全17巻。
 1980(昭和55)年に発売された第1巻は発売日に初版が完売し、その日のうちに増刷が決定されたという逸話もある。1980(昭和55)年にテレビアニメ化も実現。
目次

特徴
 当時はまだゲーム専門誌が無かった。このまんがの連載時にはゲームの攻略記事が幕間に書かれており、それをだけを目当てに掲載誌を買っていたゲーマーもいたという。
 なお、登場する必殺技などはコンピューターやゲームの仕組みを知っている者からするとあまりに荒唐無稽で理屈を無視したものに思えるが、作者のすがやみつるはパソコン用アドベンチャーゲームをリバースエンジニアリングして解くのを趣味にしていたり、パソコン通信をまだ一般的で無かった頃から海外ホスト相手に始めていた先駆者であったりと、実は強度のコンピューターマニアであり、決して無知故に描かれたものでは無い。

第一話
 第1話は原稿行方不明によりコミックスおよび文庫版では未収録となっており、「幻の第1回」とも呼ばれる。同話は太田出版の完全復刻版にて初収録された。

あらしの必殺技(一部)
炎のコマ
秒間200万回という超高速で手をレバーに叩きつけ、CPUの演算速度を超えることで当り判定すり抜けを実現する技。摩擦熱によって炎が出る。
月面宙返り(ムーンサルト)
空中にジャンプし、捻りを加えて落下して連続操作する技。
水魚のポーズ
ヨガの水魚のポーズにより精神統一し、画面が止まって見え、先読みも可能となる技。
エレクトリックサンダー
両手を擦り合わせて発生させた強力な静電気でCPUを狂わせる技。
グレートタイフーン
真空の渦で操作する「真空ハリケーン撃ち」の改良技で、「風よ!雲よ!雷よ!」の掛け声と共に台風を引き起こして操作する技。
レインボーバズーカ
空気中の水分を集めてレンズを生み出し、収束した太陽光のパワーで操作する技。
超新星(スーパーノヴァ)
十字架撃ち(クロスアタック)にジェット戦闘機並の速度を加えることであらしの全身が光輝き、膨大なエネルギーを放出する技。何度も使うとあらし自身の生命が失われるという。

関連作品
 すがやみつるのコンピューター入門まんが「こんにちはマイコン」では同作品のキャラクターがナビゲーションを務めている。
 また、「平成のゲームセンターあらし」とも呼ばれる「アーケードゲーマーふぶき」の単行本発売と偶然にも時を同じくして、2000(平成12)年春に大田出版から完全復刻版(全4巻)が刊行された。

再検索