道頓堀
読み:どうとんぼり
外語:Dotonbori

 木津川と東横堀川を結び、現在の大阪市中央区を東西に流れる運河。
目次

概要
 安井道頓らが私財を投じて開鑿し、1615(元和元)年に完成した運河である。
 安井道頓が着工したが、安井道頓は大坂夏の陣にて大坂城内で討死。その後、安井道卜、平野藤次(安藤藤次)が遺志を継ぎ、完成させた。
 その後、この掘は安井道頓の功績を讃え、道頓堀と呼ばれるようになった。

特徴

運河
 道頓堀は川となっており、現在は、阪神高速道路1号環状線付近を境に、東が道頓堀川、西は西道頓堀川と呼ばれている。
 道頓堀の東端、中央区瓦屋町で、北で土佐堀川と接続する東横堀川の南端に接続する。中央区西心斎橋付近で通称が西道頓堀川となり、西端は、大阪ドーム(京セラドーム大阪)前で木津川や尻無川に接続する。
 ここに掛かる戎橋はダイバーが多数出没することで有名である。また興奮した人により様々なものが投げ込まれる(例えばカーネルおじさん)。その後、阪神タイガースは低迷するが、これは投げ込まれたカーネルおじさんの呪いだと噂された。
 これらを重く見た大阪市は、意地でもダイブとカーネルおじさん投擲をやめさせるべく、戎橋を架け替えるという大胆な行動に出たのである。


 東から西にかけ、途中に掛かる橋は、次のとおり。
 時々、川が新築されたり、架け替えられたりしている。

道頓堀川

不衛生
 水深3m程度と川自体がさほど深くない上、自転車などの大型ゴミが常に沈んでいる(取っても取っても次々投げ込まれるらしい)ため、飛び込みは大変危険である。
 ヘドロや大型ゴミをあわせると、水底の堆積物は高さ50〜60cmにもなるそうである。また、水質調査では100mlあたり1万8000個以上の大腸菌が検出されており、海水浴場の不適基準の18倍以上も不衛生である。
 にもかかわらず2003(平成15)年の阪神タイガース優勝時には戎橋から5000人以上が飛び込んだ。道頓堀では時々溺死体が発見されることもあるが、この飛び込みとの因果関係は不明。
 ちなみに、現状の下水道同様のこの川に飛び込んだ後は、あまりにも臭いためタクシーには断られ乗ることができず、またあまりにも汚いことから銭湯にも断られ体を洗うこともできない。

水質問題
 そもそも、道頓堀川がなぜ汚いのか、なぜ大腸菌が大量にいるのかというと、下水道の問題で、雨天時に未処理の汚水(屎尿など)が流れ込むからである。
 2005(平成17)年頃には、道頓堀川と東横堀川合わせて28本の下水管が通っていた。晴天時は下水処理が可能だが、雨天時には下水管が溢れるため、その分の水が川に直接流れ込む。これを「合流式」といい、これが水質悪化の大きな原因であった。

水質改善計画
 分流式にすれば問題は解決だが、そのためには数千億円の費用が必要で、財政赤字を抱える大阪市は、なかなか進められないでいる。
 そこで代替として、雨水を蓄える大型の雨水貯留管を整備している。これを用いると、多少の雨では下水が溢れることがなくなるため、未処理の汚水が流れ込むことも減る。
 また、水質浄化をするとされる、真珠貝の池蝶貝の養殖も試みられている。真珠の採取にも成功したとされる。

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